【どう見るこの株】ReYuuは1Q赤字業績を織り込み商号変更のビジネスモデル転換を再評価

どう見るこの株

■戻り高値奪回へのリバウンドに期待

 ReYuu Japan<9425>(東証スタンダード)は、前日21日に1円高の457円と小幅ながら3営業日続伸して引け、今年1月4日につけた年初来安値411円に並ぶ安値水準から上値を窺う動きを強めた。同社株は、今年2月1日に商号を従来の「日本テレホン」から「ReYuu Japan」に変更し、携帯電話の販売代理店からリユースモバイルやリユースパソコンを販売する業態に名実ともにビジネスモデル転換をした。この商号変更後の初決算となる今2024年10月期第1四半期(2023年11月~2024年1月期、1Q)業績は、連続赤字となったものの赤字幅が縮小したほか、売り上げが販売台数の大幅増によって2ケタ増と続伸しており、ビジネスモデル転換を再評価する買い物が増勢となった。テクニカル的にもこの400円台下位は、昨年10月、12月安値でダブルボトムとして確認した水準であり、底値買いの手掛かり材料視されている。

■国際規格取得のデータ消去の「法人買取」が売り上げ・利益面でフル寄与

 同社の今期1Q業績は、売り上げ12億4500万円(前年同期比16.1%増)、営業利益3200万円の赤字(前年同期は3600万円の赤字)、経常利益3400万円の赤字(同4700万円の赤字)、純利益3400万円の赤字(同4400万円の赤字)で着地した。ケーブルテレビ会社など全国のMVNO(仮想移動体通信事業者)と相次ぎ業務提携し、「ReYuuストア」へリニューアルしたオンラインショップを大手オークションサイトに出店しオンラインチャンネルの販売を強化したことなどから新規顧客を獲得が進み、既存顧客との取引も拡大し、香港、ドバイなどグローバルな販売ルートの構築を進めたことで売り上げが連続の2ケタ増となり、利益面でも調達を強化し法人買取案件が増加したことが寄与した。

 今10月期通期業績は、期初のレンジ予想通りに売り上げ55億円~66億円(前期比34.5%増~61.4%増)、営業利益2000万円~8000万円(前期は1億8500万円の赤字)、経常利益1200万円~7200万円(同2億400万円の赤字)、純利益900万円~6900万円(同8100万円の赤字)と見込み、利益は4期ぶりに黒字転換する。とくに今年2月から開始した法人向けの通信端末機器買取/処分サービス「ReYuu法人買取」は、法人向けの高額買い取りはもちろん、データの処理について情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC27001:2013」を取得してデータ漏洩対策を徹底させているだけに業績に大きく貢献してくる。

■ダブルボトム水準で下値を再確認し急騰習性発揮でリバウンド幅拡大

 株価は、昨年9月にネットオークションサービス「ヤオフク!」への新規出店で連続ストップ高して昨年来高値650円まで急伸し、その後の前期業績の下方修正が響いて398円安値まで調整しダブルボトムを形成したが、今期業績の黒字転換予想や今年2月の商号変更などをテコに持ち直し、「ReYuu法人買取」サービスの開始とともに639円の戻り高値をつけた。足元では昨年12月のダブルボトムに並ぶ安値水準で下値を再確認して出直り途上にあり、低位値ごろの急騰習性を発揮してまず戻り高値奪回へのリバウンドが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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