ヒーハイストは「流通株式時価総額」の適合に向け増販や成長投資を継続

■上場維持基準の中で唯一適合していないが1年で1.06倍に増加

 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は6月25日の午後、「上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況」について発表した。スタンダード市場の上場維持基準への適合状況は、2024年3月31日時点で唯一「流通株式時価総額」が基準に適合していないものの、23年3月31日時点の流通株式時価総額から1.06倍に増加したため、現時点において計画に変更はなく、中期計画『Hephaist Vision65』の着実な遂行など、引き続き各種事業上の施策を着実に進めていくとした。

 同社では、中期経営計画『Hephaist Vision 65』(2024年3月期<第62期>~27年3月期<第65期>:毎期ローリング方式で更新)で、数値目標として到達年度の売上高30億44百万円(24年3月期は23.1億円)、売上総利益8億69百万円(同3億15百万円)、連結ROE8%以上、などを掲げ、受注回復に備えるなどの体制強化を進めている。25年3月期は、需要の回復、生産増強、価格改定等の効果により前期実績より増収・黒字転換を見込んでいる。

 業績の向上に向けては、各項目で以下の取り組みを推進する。

(A)直動機器の増産増販
・成長戦略として中期的な自動化関連の需要増加に対応するため、「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資を行い、生産を上げ、売上を伸ばして行く。
・利益率の改善は、設備投資のピークアウトによる償却費の減少及び、電力費削減等のコスト削減に加え、生産数量を確保し、安定的に生産することで、固定費率の減少を実現することにより利益回復を図って行く。
・半導体市場は、24年後半は再び徐々に市況が良くなっていき、25年には過去最高の市場規模となる予想。
・海外展開、協業への取り組み。

(B)精密部品加工の売上確保
・ホンダグループのモータスポーツ参戦のレース用部品供給継続による収益を確保する。
・強みを生かした新たな精密部品受託加工への取り組み。

(C)ユニット製品の販路拡大
・仕様の標準化による設計効率化及びお客様への対応時間を短縮し、販売強化する。
・新製品『NAF HW』シリーズの販売を拡販し、更に製品ラインナップ増加を図る。
・新たな海外市場への展開を図る。

(2)株主還元の強化
・上場20周年記念配当の実施(株式上場は2004年6月)。
・配当方針として、連結配当性向30%以上とする。
・自己株取得を有効に活用し、人事戦略等に使用する。
・社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、社員の株式購入機会の増加を促進し、安定的な株式購入需要を確保することで、出来高の増加に寄与し、株式市場での流動性向上を図る。
(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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