【注目銘柄】ラクト・ジャパンは業績上方修正、2期ぶりの最高純益更新を買い直して割安修正買いが増勢

■業績好調で株価上昇、増配も発表

 ラクト・ジャパン<3139>(東証プライム)は、今年7月12日に今2024年第2四半期(2023年12月~2024年5月期、2Q)累計決算を開示し、2Q累計業績が、今年4月12日の上方修正値を上ぶれて着地したうえに、今11月期通期業績の上方修正と増配を発表、通期純利益が2期ぶりに過去最高を大幅に更新することを手掛かりに割安修正買いが増勢となっている。年初来高値後は、食品輸入商社として円高メリット株の一角を占めることから、日本銀行の政策金利引き上げで為替が円高・円安と乱高下して下値調整を余儀なくされたが、為替相場が落ち着いてきたこともフォローの材料視されている。

■国内では利益率の高い乳製品などが伸びアジア事業も外食向けが好調推移

 同社の今11月期通期業績は、期初予想より売り上げを40億円、経常利益を7億円、純利益を6億円それぞれ引き上げ売り上げ1640億円(前期比3.6%増)、経常利益41億円(同44.0%増)、純利益30億円(同46.4%増)と見込み、純利益は、2022年11月期の過去最高(22億8600万円)を大幅に更新する。国内事業では、インバウンドを含めた旅行需要が盛り上がり業務用を中心に各種食品の需要が回復し、乳製品・チーズ部門の販売量が増加し、アジア事業でもシンガポール、マレーシアを中心に外食向けなどに販売が好調に推移、利益面でも乳原料チーズ部門の利益率の高い商品の販売数量が増加し、アジア事業でも利益率が改善したことなどが要因となった。

 今期配当は、業績の上方修正とともに期初予想の62円を76円(前期実績48円)に増配し、連続増配幅を拡大させる予定である。

■PBR10倍の修正で年初来高値を奪回し直近調整幅の倍返しも

 株価は、今年4月の2Q累計業績の上方修正で2606円高値をつけ、その後の調整安値2351円からは下値を切り上げる展開が続き、11月期通期業績の上方修正と増配で年初来高値3200円へ上値を伸ばした。ただ日銀の政策金利引き上げで為替と株価が乱高下する乱気流に巻き込まれて2613円安値に突っ込み、売られ過ぎとしてリバウンドして3000円大台を回復したところである。PBRは10.0倍となお割り負けており、年初来高値奪回から直近調整幅の倍返しの3787円への一段高も期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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