抹茶が認知機能と睡眠の質を改善!高齢者の脳を若返らせる可能性、学術雑誌PLOS ONEに掲載

■顔の表情から感情を読み取る能力が向上、睡眠の質もアップ

 MCBI(東京都千代田区)、筑波大学、メモリークリニックとりで、伊藤園<2593>(東証プライム)の共同研究により、軽度認知障害(MCI)および主観的認知機能低下(SCD)の高齢者を対象に、抹茶の長期摂取が社会的認知機能および睡眠の質に与える影響を調査した結果、社会的認知機能、特に顔表情からの感情知覚において有意な改善が確認されたと発表。また、睡眠の質も向上する傾向が見られた。これらの成果は8月30日に学術雑誌PLOS ONEに掲載され、今後さらなるメカニズムの解明や実践的な応用が期待される。

 同研究では、60歳から85歳の高齢者939名から選ばれた99名を対象に、二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験を実施。抹茶群とプラセボ群の比較において、神経心理学的検査では大きな差が見られなかったが、社会的認知機能に関連する顔表情からの感情知覚において、抹茶群が有意に改善。また、睡眠の質に関するピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)のスコアにおいても、抹茶群で改善傾向が見られた。

 今後、社会的認知機能の改善効果や睡眠の質向上に関するメカニズムの解明を進め、高齢者のウェルビーイングな生活の実現に向けた応用が期待される。抹茶は手軽に摂取できることから、認知症予防プログラムなどへの活用が期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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