【注目銘柄】タウンニュース社は地方創生関連株として注目を集め割安株買いが加速

■Web掲載料金値上げで業績上ぶれ期待を強めて3連騰

 タウンニュース社<2481>(東証スタンダード)は、前日30日に21円高の781円と変わらずを含めて3営業日続伸して引け、東証スタンダード市場の値上り率ランキングの第40位にランクインする高人気となった。同社は、10月からWeb掲載料金の値上げを予定しており、前期の過去最高から減益転換を予想している今2025年6月期の純利益の上ぶれ期待を強め割安株買いが増勢となった。地域密着の無料情報紙を発行する同社の業態から、石破茂新首相が、「地方を守る」を政権公約とする地方創生関連株の一角を形成することも、買い手掛かりとなっている。

■新地域の新規創刊も準備し非紙面事業では自治体向け受注を推進

 同社の今2025年6月期業績は、売り上げ39億5000万円(前期比5.7%増)、営業利益6億1500万円(同6.7%増)、経常利益6億5000万円(同5.3%減)、純利益4億2200万円(同14.2%減)と増減マチマチの予想となっている。紙面関連事業では、新たな地域への新規創刊に向けて具体的な準備をし、デジタル事業では「Web版タウンニュース」、「政治の村」、「RareA」などオウンドメディアの広告販売を強化し、非紙面事業ではハイブリッドなイベント・セミナーの企画運営や自治体のクロスメディアプロモーションの受注を進めることなどが寄与する。純利益は、前期に計上した投資有価証券売却益や固定資産売却益の一巡で、前期の過去最高からの減益転換を見込んでいる。

 一方、「タウンニュース」の記事広告のWeb掲載料金は、10月以降の掲載分から通常記事広告は現行の5000円から1万円、意見広告は同じく1万円から2万円に値上げする予定で、サイト開設以来の料金改定となる。同サイトの月間ページビュー数(PV、2023年平均)は、270万2702PV、月間ユニークユーザー数は132万4278人となっている。

■GC示現でPER10倍、PBR0.8倍の修正に弾みをつけ年初来高値奪回

 株価は、前期第2四半期純利益の大幅増益着地を手掛かりに年初来高値874円と買われ、第3四半期業績の減益着着地や日経平均株価の過去最大の下落幅、今期業績の伸び悩み予想などが響いて下値を探り、694円まで調整した。同安値から売られ過ぎとしてリバウンドし、25日移動平均線水準での三角保ち合いを続けるなか、25日線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆した。PERは10.2倍、PBRは0.89倍となお割安であり、地方創生関連株の「石破トレード」の上乗せも期待され年初来高値874円奪回に進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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