トヨタシステムズと富士通、生成AIを活用し基幹システムの作業時間を50%削減

■2025年1月から実業務へ導入、さらなる効率化に期待

 トヨタ自動車<7203>(東証プライム)グループのトヨタシステムズと富士通<6702>(東証プライム)は10月24日、基幹システムのアップデート作業に生成AIを活用し、作業時間の約50%削減を実現したと発表。2023年10月から実施した実証実験では、トヨタシステムズが開発した約1万5000ファイルに対し、生成AIが非互換情報の調査やプログラム修正を自動化し、従来の人手による作業と比較して作業時間を短縮できることが確認された。実験の成果を受けて、トヨタシステムズは2025年1月から実業務への適用を開始する予定である。

■今後の展開として他プログラミング言語への適用計画

 トヨタシステムズは、トヨタグループの生産・物流や販売などの基幹システムの開発・運用を行っている。システムのOSやプログラミング言語のアップデートに伴い発生する非互換情報の調査や修正作業は膨大であり、効率化が求められていた。この課題に対し、トヨタシステムズのノウハウと富士通の生成AIの知見を組み合わせることで、アップデート作業の効率化を目指した。

 今後、両社はJavaやSQLJ以外のプログラミング言語やテスト工程にも生成AIを適用し、生産性向上を図る計画である。これにより、トヨタグループの他のシステムやプロジェクトにおいてもモダナイゼーションを加速させ、システム開発作業の効率化と新たなイノベーションの創出を目指していく。富士通は、この取り組みを通じてトヨタシステムズを支援し、デジタルトランスフォーメーションを進める方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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