科研製薬、スイスのニューマブ社と炎症性腸疾患治療薬「ND081」に関する共同研究契約を締結

■炎症性腸疾患(IBD)に対する画期的新薬を創出

 科研製薬<4521>(東証プライム)は15日、Numab Therapeutics AG(スイス、ホルゲン、「ニューマブ社」)と、炎症性腸疾患を対象疾患とする新規多重特異性抗体医薬「ND081」に関する共同研究契約の締結を発表した。

 同契約に基づき、科研製薬は、共同研究契約に関わる契約一時金として約1,300万スイスフランをニューマブ社へ支払う。さらに、非臨床および臨床開発(PoC試験まで)の資金提供と引き換えに、特定の主要アジア地域における「ND081」の商業化権を取得するオプション権を獲得。ニューマブ社は契約一時金を受け取り、非臨床および臨床開発の主要な実施主体となる。

 科研製薬の堀内裕之代表取締役社長は、「NM26プロジェクトを通じて信頼関係を築き上げたパートナーであるニューマブ社と再び共同研究の契約を締結する運びとなったことを大変嬉しく思っています。2024年5月に、ニューマブ社との共同研究・開発で進めた「NM26」がJohnson&Johnsonとの知的財産譲渡および販売提携オプション契約締結に至ったのは、当社の研究開発力とニューマブ社の技術力との連携を進めた成果と考えています。今回、両社の持つ技術・リソースを最大限活かすことで、炎症性腸疾患(IBD)に対する画期的新薬を創出するために全力を尽くしてまいります。」とコメントした。

 また、ニューマブ社の創設者兼最高経営責任者(CEO)のDavid Urech博士は、「当社独自のλ-CapTMおよびMATCHTM技術プラットフォームを活用することを目的とした地域的提携戦略の一環として、当社の複数の特異的プログラムの1つを臨床段階に進めるため、再び科研製薬と提携できることを嬉しく思います。炎症性腸疾患(ND081)における今回の提携は、当社と科研製薬の両社にとって有効なアプローチであり、アトピー性皮膚炎の治療薬として開発中の「NM26」という初の二重特異性抗体に関する以前の共同研究から生まれた強固な関係を基盤としています。NM26は、2024年5月にYellow Jersey Therapeuticsにスピンアウトされ、その後、Johnson&Johnsonに12億5,000万米ドルで買収されました。」としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る