科研製薬が創業来、最高額のライセンス許諾契約、ジョンソン&ジョンソンから契約一時金として3000万米ドル受領、さらに最大12億1750万米ドルのマイルストン収入なども

■2型炎症性疾患の次世代経口治療薬として開発中の「STAT6プログラム」

 科研製薬<4521>(東証プライム)は12月26日、2型炎症性疾患(アトピー性皮膚炎、喘息など)に対する次世代の経口治療薬として開発中の「STAT6プログラム」(以下「本プログラム」)に関する独占的なライセンスをJohnson&Johnson(ジョンソン&ジョンソン)に許諾する契約(以下「本契約」)を同日締結した。科研製薬が同日夕方に発表した。

 これにより、科研製薬は、「2025年3月期中に契約一時金として3000万米ドルを受領する予定」(発表資料より)となった。「さらに、今後の開発の進捗及び売上の目標達成に応じた総額として最大で12億1750万米ドルのマイルストン収入、加えて全世界での売上に対し一桁台後半から二桁台前半の料率でのロイヤリティを受け取る権利を有している」とした。「本契約の規模としては、1948年の科研製薬の創業以来、最高額」になるとした。

【発表全文】(敬称、です・ます省略)

<STAT6阻害剤に関するライセンス契約締結のお知らせ>

 科研製薬株式会社(本社:東京都文京区、社長:堀内裕之、以下「科研製薬」)は、科研製薬が2型炎症性疾患(アトピー性皮膚炎、喘息など)に対する次世代の経口治療薬として開発中の「STAT6プログラム」(以下「本プログラム」)に関するグローバルにおける開発、製造及び商業化に関する独占的なライセンスをJohnson&Johnsonに許諾する契約(以下「本契約」)を、本日締結した。

 本契約に伴い、科研製薬はJohnson&Johnsonに対し、前臨床開発段階にある経口STAT6阻害剤(開発記号:KP-723)を含む本プログラムの全世界における開発、製造及び商業化に関する独占的なライセンスを許諾する。科研製薬は、KP-723を第I相臨床試験完了まで進め、その後はJohnson&Johnsonが世界的な臨床開発及び商業化を行う。日本国内においては科研製薬が本プログラムにおいて開発される製品の商業化に関する権利を保持し、Johnson&Johnsonは科研製薬との共同プロモーション契約を締結するオプション権を有している。

 また、科研製薬は、2025年3月期中に契約一時金として3000万米ドルを受領する予定。さらに、今後の開発の進捗及び売上の目標達成に応じた総額として最大で12億1750万米ドルのマイルストン収入、加えて全世界での売上に対し一桁台後半から二桁台前半の料率でのロイヤリティを受け取る権利を有している。本契約の規模としては、1948年の科研製薬の創業以来、最高額となる。

 科研製薬は、自社の創薬研究の中で、次世代の経口2型炎症性疾患治療薬としてSTAT6阻害剤の開発を進め、候補化合物のグローバル開発に取り組んでいた。今回のグローバルファーマであるJohnson&Johnsonとの本契約締結により、科研製薬はSTAT6阻害剤のグローバル開発をさらに加速させ、早期に世界中の患者に新規の治療薬を届けることを可能にする、極めて重要な一歩であると考える。

 科研製薬は、患者に笑顔を取りもどしていただくために画期的な新薬の創出を目指すことを使命としており、本プログラムの開発をグローバルな規模で推進することにより、より多くの患者のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献していく。

 本件による2025年3月期連結業績予想に与える影響については現在精査中であり、今後開示すべき事由が生じた場合は、速やかにお知らせする。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る