【注目銘柄】ポートはAIエージェント活用サービス開始を手掛かりに連続最高純益買い直して反発

注目銘柄

 ポート<7047>(東証グロース)は、前日20日に25円高の1832円と5営業日ぶりに反発して引けた。同社株は、今年1月6日にAIエージェントを活用した人材紹介サービスを開始すると発表しており、これを見直して連続して過去最高更新が予想されている今2025年3月期業績の押し上げ効果が期待できるとしてバリュー株買いが再燃した。テクニカル的にも株価が一時、2カ月ぶりに1900円台を拡幅し、5日移動平均線が25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆し、足元では25日移動平均線水準で下値を確かめるの三角保ち合いを続けており、この煮詰まり感が強まったことも上放れのフォローの材料視されている。

■就活求職者に最適の選択肢を提供しキャリアアドバイザーの戦力増強

 同社は、大学新卒の求職者と企業の求人活動をマッチングする人材紹介サービスを経営の一つの柱としており、今回は、AI(人工知能)を駆使するソフトウエアであるAIエージェントを活用し、すべての紹介求人案内と求職者のヒアリング情報、履歴書、過去の求職者と企業のマッチングデータなどをAIで統合的に解析し求職者に最適な選択肢に迅速に提供する。業績的には、マッチングを担当する同社のキャリアアドバイザーの戦力化のスピードを高め、成約単価の上昇なども寄与する。

 一方、今2025年3月期業績は、昨年11月に上方修正され売り上げ211億円(前期比35.4%増)、営業利益31億5000万円(同42.1%増)、税引前利益30億8000万円(同43.5%増)、純利益19億6500万円(同34.9%増)と予想され、純利益は連続して過去最高を更新する。経営のもう一つの柱であるエネルギー領域の電力・ガスの成約支援事業では、相次ぐM&Aの寄与で成約件数・成約単価とも好調に推移し、人材紹介サービスでも国内最大の就活ノウハウ情報プロダクト「キャリアパーク!」などで新卒層の75%以上が会員となっており、このストック効果が寄与していることなどが要因となる。株式還元策にも積極的で、今期配当は2.5円(前期実績2円)に増配し、株主優待制度では100株以上の同社株を3カ月以上保有する株主にデジタルギフトを年間1万円分を贈呈する。

■25日線水準の三角保ち合いが煮詰まりPER12倍の割安修正に再発進

 株価は、昨年8月の全般相場急落に巻き込まれて昨年来安値1312円に突っ込んだが、直後に発表の株主優待制度を歓迎してストップ高を交えて2305円と反発し、その後の1631円安値からはエネルギー領域のM&Aを手掛かりに1900円台までリバウンドし5日線が25日線を上抜くミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。ただ年明け後は、全般相場の不安定化とともに下ヒゲで25日線で下値を探る三角保ち合いを続けてきた。PERは12.3倍、優待制度込みの利回りは5.59%と割安であり、煮詰まった三角保ち合いを上放れ、昨年10月以来のの2000円大台回復へ再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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