リボミックと味の素、抗体融合技術で特許出願、核酸アプタマーと抗体の融合で医薬品動態改善へ

■次世代医薬品の飛躍へ、血中半減期延長技術を開発

 リボミック<4591>(東証グロース)は3月11日、味の素<2802>(東証プライム)と共同で開発を進めてきた抗体Fc領域融合を活用した核酸アプタマーの動態延長技術に関する特許を出願したと発表。リボミック独自の核酸アプタマー技術と味の素の抗体-薬物複合体製造技術「AJICAP®」を組み合わせ、核酸アプタマーとFc領域を共有結合させたコンジュゲート体を開発。これにより核酸アプタマーの血中半減期が飛躍的に延長され、次世代医薬品の実現に向けた重要な技術として期待されている。

 この技術は従来のポリエチレングリコール(PEG)修飾技術に代わる新たな方法として、核酸アプタマーの薬物動態を革新的に改善する可能性がある。アプタマー医薬品が抗体医薬と同等の血中滞留性を獲得できれば、医薬品開発に大きな進展がもたらされる見込みだ。さらに、この技術は核酸医薬開発における世界標準となる可能性もある。

 今回の特許出願に関して、リボミックは2025年3月期の通期業績には影響がないとしている。同社はアプタマー医薬品の開発を中心に、疼痛、眼障害、骨疾患など幅広い医療ニーズに応える創薬活動を展開。味の素グループは「Eat Well, Live Well.」のスローガンのもと、アミノサイエンスを活用し、医薬・食品分野での成長を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る