科研製薬、TYK2阻害剤「ESK-001」の日本での皮膚科領域における開発、製造・販売の提携とライセンス契約を締結

■独占的な開発、製造及び販売の権利を取得

 科研製薬<4521>(東証プライム)は25日、同社とアメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くバイオ医薬品企業Alumis Inc.(アルミス社)は、アルミス社が尋常性乾癬等を対象に開発中の「ESK-001」(開発記号)について、日本における開発、製造及び商業化に関するライセンス契約を、3月25日付で締結したと発表した。

 科研製薬は同契約締結により、日本における「ESK-001」の皮膚科領域の疾患に対する治療剤としての独占的な開発、製造及び販売の権利を取得。科研製薬はアルミス社に対して契約一時金の20百万ドルを支払うとともに、アルミス社のグローバル開発費に対する一定の分担金、開発及び販売マイルストンの達成により最大で125百万ドル、並びに売上に対するロイヤルティを支払う。なお、アルミス社が「ESK-001」の日本を含む国際共同治験などのグローバル開発を行い、科研製薬は日本における承認申請、商業化及び日本における必要に応じた開発を担うとした。

 また、科研製薬は膠原病領域および消化器領域における開発・販売権のライセンスにかかるオプション権を有し、オプション権を行使した場合には、一定額の契約一時金を支払うとともに日本国内での同疾患領域での独占的な開発、製造及び販売の権利を取得する。

 科研製薬は、「長期経営計画 2031」の研究開発戦略において、開発パイプラインの拡充を掲げている。重点創薬3領域(免疫系、神経系、感染症)において自社創薬基盤を活用するほか、強みとする皮膚科領域においてもアンメットメディカルニーズに応える医薬品の提供も基本方針の一つとしている。科研製薬は、アルミス社との提携を通じて、皮膚科領域におけるプレゼンス向上をはかるとともに、患者のクオリティ・オブ・ライフの向上のために新たな治療選択肢をいち早く届けられるよう、取り組むとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る