冨士ダイス、「粉体粉末冶金協会2024年度新技術・新製品賞(優秀賞)」を受賞

■ガラス成形用高熱膨張新硬質材料(フジロイTR05/TR30)の開発に関する寄稿記事が評価される

 超硬合金製耐摩耗工具・金型製造において国内トップシェアを有する冨士ダイス<6167>(東証プライム)は6月10日、一般社団法人 粉体粉末冶金協会の2024年度協会賞において新技術・新製品賞(優秀賞)を受賞したと発表。同協会の協会誌に掲載された寄稿記事「高熱膨張ガラス成形金型用硬質材料の開発」が高く評価されたものである。

 当該記事は、ガラス成形用高熱膨張新硬質材料【フジロイTR05/TR30】の開発に関する内容であり、同開発は以下の表彰を受けている。

・日本機械工具工業会主催「2023年度日本機械工具工業会賞」における最高栄誉「技術功績大賞」
・日刊工業新聞社主催「2023年 第66回十大新製品賞」における「モノづくり賞」
・精密工学会主催「2024年度(第8回)精密工学会ものづくり賞」

 今回の受賞により、同技術の表彰は通算4回目となる。

■ガラス成形用高熱膨張新硬質材料【フジロイ TR05/TR30】について

 自動車の自動運転用センサーや監視カメラに搭載される赤外線透過ガラスレンズの需要は近年増加しているが、一般のガラスより熱膨張係数が大きいため、従来の金型材料ではプレス成形時に金型とレンズの熱変位差によって割れが生じやすいという課題があった。

 冨士ダイスが開発したガラス成形用新硬質材料【フジロイTR05/TR30】は、熱による寸法変化をガラスと同等の水準、従来比で約2倍に高めたことで、プレス成形時の割れを防止し、熱膨張係数の大きいガラスレンズの安定的な量産を可能にした。

■フジロイ TR05/TR30の特徴

・熱膨張係数が従来超硬合金の約2倍
・ガラスの熱膨張係数に近づけることで、成形後の離型時に硝材の嚙み込みを抑制
・比重が従来超硬合金の約1/2と軽量

 同材料は、熱膨張係数の高い赤外線透過レンズや医療分野向けガラス精密加工製品の成形用途に最適である。

 同社は、長期的成長を担うコア技術である「粉末冶金技術」と「超精密加工技術」を基盤に、今後も成長分野に向けた技術開発を推進していく。

■冨士ダイス株式会社について

 冨士ダイスは創業76年の超硬合金製工具・金型メーカーである。素材開発力と精密加工技術に強みを持ち、国内のみならず海外2か国に生産拠点を展開し、国内トップシェアを有している。販売は直販体制を採用し、顧客の個別ニーズに応じて原料粉末の調製から焼結・機械加工・製品検査までを一貫して行う体制を整えており、多様な業種の顧客と取引を行っている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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