【株式市場特集】地銀株に投資妙味広がる、上方修正と高利回りでバリュー色鮮明

■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視

 今週の当コラムは、銀行株に注目することにした。銀行株は、年初来高値水準にあってもなおPER・PBR水準は市場平均を下回り、増配株のオンパレードでもある。もちろん長期金利がさらに上昇するかどうかは、12月18日~19日に開催予定の日本銀行の金融政策決定会合での政策金利の利上げ・据え置き次第となる。長期金利の上昇は、両刃の刃の側面も含んでおり、例え据え置きとなっても長期金利上昇のよる保有国債の含み損拡大を回避できるメリットとポジティブに評価される可能性もある。越冬資金など資金需要のひっ迫する年末に向け銀行株への逆張りの買い乗せも有力な投資選択肢となりそうだ。

■増配、自己株式取得が上乗せのダブル・トリプルセット銘柄も相次ぐ

 業績を上方修正した銀行株は、メガバンクの三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)に代表されるように、業績修正に増配や自己株式取得などのプラス1、プラス2の株主還元策も同時発表している。なかでも業績の上方修正にダブル・トリプルの好材料がオンして前週末21日に年初来高値を更新した地銀株は、メガバンク以上に割安水準放置を示唆した。上方修正の時系列順に該当銘柄を列挙すると、ほくほくフィナンシャルグループ<8377>(東証プライム)、しずおかフィナンシャルグループ<5831>(東証プライム)、京葉銀行<8544>(東証プライム)、百五銀行<8368>(東証プライム)、十六フィナンシャルグループ<7380>(東証プライム)、山梨中央銀行<8360>(東証プライム)となり、6行のPERは9倍~13倍、PBRは0.5倍~1.03倍、配当利回りは2.04%~3.51%となっている。このうちしずおかFGと十六FGが増配と自己株式取得の同時発表、山梨中銀が増配と株主優待制度導入、ほくほくFG、京葉銀、百五銀行が増配の同時発表となっている。

 前週末21日に年初来高値を更新した残りの6行もバリュー株妙味を示唆しており、三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)、第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>(東証プライム)、佐賀銀行<8395>(東証プライム)、フィデアホールディングス<8713>(東証プライム)、池田泉州ホールディングス<8714>(東証プライム)は、いずれもPBRは1倍を割り、PERは7倍~13倍、配当利回りは2.86%~4.39%となっている。

■PER3倍の四国銀行をランキングトップに12行がPER10倍割れ

 業績上方修正した地銀株のなかで低PERランキングの上位銘柄を上げると、3.9倍の四国銀行<8387>(東証プライム)、5.6倍の筑波銀行<8338>(東証プライム)、6.9倍の宮崎銀行<8393>(東証プライム)以下、トモニホールディングス<8600>(東証プライム)、北日本銀行<8551>(東証プライム)、大分銀行<8392>(東証プライム)、大垣共立銀行<8361>(東証プライム)、おきなわフィナンシャルグループ<7350>(東証プライム)、十六FG、武蔵野銀行<8336>(東証プライム)、百十四銀行<8386>(東証プライム)、岩手銀行<8345>(東証プライム)と続き、岩手銀行の9.8倍まで12行が10倍割れ銘柄となる。四国銀行は、傘下のリース会社を子会社化したことで約84億円の負ののれん発生益を計上したことが、純利益2.3倍増益のV字回復要因となり、今期配当も増配予定である。

 このほか金融再編思惑がカタリストとなった地銀株もあり、宮崎太陽銀行<8560>(福証)は、業績そのものは下方修正したが宮崎銀行との経営統合報道で年初来高値を更新し、第四北越HDも、群馬銀行<8334>(東証プライム)との経営統合合意がプラスワンとなっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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