
■雪印メグミルク商品で実証、JR貨物の鉄道とT2の自動運転トラックを接続
NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)<9147>(東証プライム)は6月23日、同社グループの日本通運、日本貨物鉄道(JR貨物)、自動運転技術開発のT2と共同で、国内初となる自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせた「モーダルコンビネーション」の実証を開始したと発表。第一弾では雪印メグミルク<2270>(東証プライム)の常温品を北海道から関西まで輸送し、輸送手段の組み合わせによる一貫輸送体制の有効性や品質検証を行う。
この実証では、JR貨物とT2が共同開発した31フィートの共用コンテナを活用し、札幌から隅田川駅まではJR貨物の列車、隅田川駅から大阪の百済貨物ターミナル駅まではT2のレベル2自動運転トラックが輸送を担う。日本通運は、各地の貨物駅と雪印メグミルクの物流拠点間の集貨・配達を担当する。対象期間は6月20日から24日までである。
同実証は、持続可能な物流の実現に向けた検討の一環として、2024年11月から5社で進めてきた取り組みである。自動運転トラックによる幹線輸送の複線化と柔軟な輸送力の確保を図り、将来的にはレベル4自動運転車両の導入も見据える。物流業界が直面する労働力不足や環境負荷への対応策として、今後の輸送モデルの構築に資するか注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)