イクヨ、成長戦略を本格化、海外連携と子会社化を同時発表、ブロックチェーンと水素技術の展開強化

■デジタル通貨・国際送金・水素モビリティで複線的な成長路線を模索

 イクヨ<7273>(東証スタンダード)は6月26日、戦略的成長を目的とした一連の提携および投資方針を発表した。まず、シンガポールのYIMIAO TECH PTE.LTD.との業務提携を決定し、デジタル通貨のマイニングやブロックチェーン技術の活用に関する知見を共有し、同領域での応用力強化を図る。同社はこれにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指す。また、アメリカのGalactic Holdings Ltd.とも連携し、ステーブルコインを活用した国際送金・金融インフラ領域におけるグローバルな事業拡大を見据えた。

 さらにイクヨは、東京都新宿区のYOUON JAPANの株式59.2%を取得し、同社を子会社化したと発表した。両社は従来から水素自転車や水素自動販売機の開発・展示など水素技術に関する協力関係にあり、今回の資本提携により経営基盤を一体化。環境対応型モビリティ事業の推進と脱炭素社会の実現を加速させる考えである。これらの製品は、2025年の大阪・関西万博にも出展されている。

 加えて、同社は「イクヨ成長投資ファンド1号」の設立も公表した。自社の制約を超えた迅速なM&Aの遂行と非連結での資本投資を可能にする体制を整え、中長期的な事業多角化を志向する。対象分野は自動運転やAI、ロボット、資源など多岐にわたり、同ファンドは2025年8月からの本格運用を予定している。いずれの案件も今期業績への影響は軽微とされるが、今後の成長を見据えた布石と位置づけられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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