【マーケットセンサー】師走相場は最終レースの様相、投資家心理が揺らす年末マーケット

■高揚感が判断を鈍らせる年末、投資家は何を見誤るのか

 株式市場が一年の締めくくりを迎える師走は、投資家心理が独特の熱気を帯びる時期である。「終わりよければすべて良し」という空気が市場を覆い、勝ち組はさらなる利益の上積みを狙い、負け組は巻き返しに向けてアクセルを踏み込む。「掉尾の一振」への期待も強く、餅代やミルク代、越年資金の確保を意識する投資家の思惑が相場を揺らす。周囲の株高期待が煽りとなり、平時なら慎重な投資家でさえも、年末特有の高揚感に押し流されやすくなる。

 こうした空気のなかで、師走相場は自然とギャンブル色を帯びる。年初からの連敗が続けば、高オッズの大穴株に残る軍資金を託す一発逆転型の姿勢が強まる。反対に連勝を積み上げる投資家は、低リスクで確実性の高い銘柄にロットで勝負を掛ける。いずれも年内決着への焦りを背景に、短期の値幅を追う投機色が濃くなるのが師走相場の常である。

 この構図は、競輪や競馬の最終レースを連想させる。連敗続きの勝負師が最後の望みを高倍率の車券・馬券に託す姿と、連勝中の当たり屋が堅実な本命に大口投資する姿は、市場における投資家心理と重なる。結果がどう転ぶかは神のみぞ知る世界であり、ゼロ・サムの厳しさがむき出しになる局面でもある。師走相場に挑む投資家は、心理の揺れと年末特有の過熱感を冷静に見極めたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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