楽天、エージェント型AI「Rakuten AI」を本格提供開始、楽天モバイルのRakuten Linkに搭載

■テキスト・音声・画像で問い合わせ、AIが追質問とプロンプト提示で案内

 楽天グループ<4755>(東証プライム)と楽天モバイルは7月30日、エージェント型AIツール「Rakuten AI」の本格提供開始と、楽天モバイル契約者専用コミュニケーションアプリ「Rakuten Link」への搭載を発表した。専用ウェブアプリ(ベータ版)も提供し、楽天ID登録者は無料で利用可能とする。2025年秋にはインターネット・ショッピングモール「楽天市場」への搭載を予定し、「楽天エコシステム」各サービスへ順次拡大しながら、AIエージェントをユーザーインターフェースとする「エージェント型エコシステム」の展開を進める方針だ。

 「Rakuten AI」は、ショッピング、金融、旅行、エンターテインメントなど「楽天エコシステム」とシームレスに連携し、パーソナル化した体験を提供する。Rakuten Linkでは、AIチャットと自動提案プロンプトを用いた横断検索が可能となり、テキスト入力・音声テキスト変換・画像検索での問い合わせに対応する。AIが生成する追加質問に対し複数プロンプトから選択して絞り込みできる仕様だ。ウェブアプリ(ベータ版)は、AIチャット、より複雑な思考によるAI検索、音声対話、翻訳、AIリーディング、コーディング、画像作成など専門的機能を幅広く備える。

 同社は、統合された専門家エージェントと多様なデータ分析を活用し、楽天市場で一人ひとりに最適化した商品提案を行う計画だ。CAIDOのティン・ツァイは、Rakuten Link搭載と2025年秋の楽天市場搭載を通じ、複雑なリサーチから自律的な判断・行動まで可能にし、サービス利用の在り方を変革するとコメントした。注記として、エージェント型AIツールのベータ版は2024年11月から「Rakuten AIアシスタント」として提供しており、今回「Rakuten AI」として本格提供に移行。アップデートはiOS向けから開始し、Androidは今後提供予定。2025年7月時点の対応は「楽天市場」「楽天ラクマ」「楽天ブックス」「Rakuten Fashion」。ウェブアプリは楽天IDでのログインにより制限なく利用でき、非保有者はログイン促しまでの利用回数に上限がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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