ポート、ステーブルコイン市場の成約支援事業に参入、JPYCやSBIVCの取扱い進展を背景に新事業展開

■エネルギー・人材領域に続き金融分野で成約支援を強化

 ポート<7047>(東証グロース・福証Q‐Board)は8月25日、ステーブルコイン市場における成約支援事業への参入を発表した。ステーブルコインは法定通貨に価値が連動する電子決済手段で、投機性が低く安定した利用が見込まれる。世界市場規模は約3000億ドルに達するとされ、日本でもJPYC株式会社やSBIVCトレード株式会社による発行・取扱いの枠組みが整いつつある。同社はこうした環境整備を背景に、先行者優位の確保を狙い参入を決定した。

 同社は「社会的負債を、次世代の可能性に。」をパーパスに掲げ、成果報酬型の成約支援事業を展開している。エネルギー領域では個人向け電力・ガスの成約支援市場で国内最大規模、人材領域では新卒紹介事業で最大手クラスの規模を持つ。加えて金融領域においてもカードローン事業者などへの支援を進めており、今回の参入はその一環である。ステーブルコイン市場は金融庁の承認見込みもあり、利用者層の拡大と事業拡大の余地が大きいと見込まれる。

 新事業では、ステーブルコイン発行者や取扱事業者に対してユーザー拡大を支援する。収益はユーザー口座開設などに応じたショット型課金と、取引量に応じたストック型契約の2本柱とする。初期投資は軽微であり、事業開始は発表当日の8月25日付で行われた。業績への影響は現時点では軽微と見込まれるが、進捗次第では開示が必要となる可能性もある。金融サービス全般の成約支援に広がりを持たせることで、同社は中長期的な収益基盤拡大を狙う構えだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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