日本マニュファクチャリングの第2四半期は新たにパワーサプライ事業が加わったことで大幅増収増益

■ベトナムでの新工場建設を発表し、2020年売上1000億円達成へ向けた取り組みが着実に進む

 日本マニュファクチャリングサービス<2162>(JQS)の今期16年3月期第2四半期連結業績は、新たにパワーサプライ(PS)事業が加わったことで大幅増収増益となった。更に、ベトナムでの新工場建設を発表し、2020年売上1000億円達成へ向けた取り組みが着実に進んでいる模様だ。

 第2四半期連結業績は、売上高320億43百万円(前年同期比34.7%増)、営業利益8億90百万円(同275.6%増)、経常利益9億44百万円(同542.7%増)、純利益5億10百万円(同516.4%増)と順調であった。

 同社の事業は、ヒューマンソリューション(HS)事業、エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス(EMS)事業、パワーサプライ(PS)事業の3事業に大別される。

 事業別の業績は、HS事業は、売上高65億10百万円(同1.5%減)、営業利益11百万円(前年同期△16百万円)と減収ながらも黒字転換となった。

 EMS事業は、売上高167億74百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益2億26百万円(同9.3%減)と減収減益。国別の売上高構成比率は、日本27.0%、中国33%、マレーシア40%となっている。中国は、最低賃金の上昇により減収減益となったものの、マレーシアは引き続き好調であった。国内については、事業環境は厳しいものの想定内の売り上げ、収益を確保した。

 PS事業は、売上高87億59百万円、営業利益6億46百万円と計画を上振れするペースで進捗し、収益面で大いに貢献した。

 第2四半期業績が当初予想を上回ったことから、通期業績予想も修正となった。
 16年3月期通期連結業績予想は、売上高650億円(前期比32.0%増)、営業利益15億円(同203.8%増)、経常利益13億円(同77.2%増)、純利益5億80百万円(同1.4%増)を見込む。

 26日に発表された、ベトナムでの新工場は、自動車関連部品の製造を行うためのもの。既に、日系自動車メーカーからの製造委託を受注済みであり、今後約1000名体制の稼働を見込んでいる。新工場は最大約2000名体制が可能であり、他の案件も引き合いがあることから現在交渉中である。営業開始は28年6月を予定している。
 また、兼松との北米を中心とした海外事業展開の協業推進などにより、EMS事業の拡大を図り、中長期的に100億円の売上増を目指している。

 利益率の高いPS事業が今期よりフルに貢献する上に、アセアン諸国での事業が順調に推移していることから、今後の事業拡大に伴い、株価の上昇が予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る