アンジェス、血液透析患者対象の新規臨床試験開始、Vasomune社と共同開発薬AV-001で

■カナダ保健省、AV-001の透析患者向け臨床試験を承認、認知障害リスク低減に期待

 アンジェス<4563>(東証グロース)は9月4日、カナダのバイオ医薬品企業Vasomune Therapeutics社と共同開発しているTie2受容体アゴニスト「Pegevongitide(AV-001)」を用いた新たな医師主導臨床試験の開始を発表した。対象は血液透析に起因する細胞毒性脳浮腫で、カナダのウェスタン大学のChristopher McIntyre教授が主導する。血液透析は末期腎不全患者の最大90%が利用しており、特に55歳以上の患者の70%に中等度から重度の認知障害が発生する深刻な課題がある。同試験はカナダ心臓・脳卒中財団の助成を受けて実施される。

 カナダ保健省は定期的な血液透析患者における急性虚血性脳損傷予防を目的とした臨床試験を承認した。AV-001はTie2/Angiopoietin-1経路を標的に血管を安定化させる新規薬剤であり、循環ストレス下での脳血管機能維持を目指す。McIntyre教授は腎疾患と脳・心血管系の関係研究で知られる権威で、今回の試験では高度な脳画像診断や血液バイオマーカーを用いてAV-001の有効性を評価する。専門誌に発表された既存データでは、認知障害の軽減や血管漏出の抑制効果が示されている。

 同研究は良好な結果が得られれば、より大規模な検証試験へ進む可能性がある。アンジェスは今回の試験開始が2025年12月期の連結業績に与える影響はないと説明しており、今後新たな開示事項があれば速やかに公表するとしている。AV-001は脳血管安定化という新しい作用機序を通じて、透析患者の認知障害や脳損傷リスク軽減に資する治療選択肢となる可能性を秘めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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