訪問介護の倒産が過去最多に、2025年は11月時点で85件、ヘルパー不足とマイナス改定が直撃

■小規模事業者の苦境鮮明、都市部でも倒産増が顕著に

 東京商工リサーチは、訪問介護事業者の倒産件数が3年連続で過去最多となったと発表した。2025年1~11月の倒産は85件に達し、ヘルパー不足や介護報酬のマイナス改定、人件費や燃料費など運営費の上昇が重くのしかかっている。特に小規模・零細事業者の経営悪化が顕著で、業界全体に深刻な影響が広がっている。

■売上不振が83.5%、従業員10名未満の倒産が全体の87%

 倒産理由では、売上不振が71件(構成比83.5%)と大半を占め、従業員10名未満が87.0%、負債1億円未満が89.4%と、資本力の乏しい事業者が打撃を受けやすい構造が鮮明となった。地域別では近畿が最多の27件で、関東、中部、九州が続いた。大阪府が12件で都道府県別の最多となり、都市部でも倒産増が目立つ。中規模事業者にも倒産が波及しており、事業基盤の弱さが浮き彫りになった。

 政府は総合経済対策で、介護人材の処遇改善や賃上げを報酬改定前に前倒し支援する方針を示しているが、ヘルパー不足は長期化し、燃料費や介護用品の高止まりも経営を圧迫している。介護現場の賃上げ率は全産業平均の半分にとどまり、人材流出が続く悪循環に歯止めがかかっていない。支援策の効果が問われる局面にある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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