abc、BandGによるビットコイン買付戦略を発表、最大1億ドル規模の資本戦略合意

■ビットコインを中核資産としたトレジャリー戦略を推進

 abc<8783>(旧GFA)(東証スタンダード)は9月4日、新会社「BandG(ビーアンジー)」によるビットコイン買付戦略のソリューション提供を発表した。同社はカナダ証券取引所(CSE)上場企業の株主グループであるSoul Capital Partners Limitedとの合意に基づき、暗号資産とWeb3領域を中核とするグローバルジョイントベンチャー「BandG」を設立中であり、その進行の中で同戦略の提供を開始した。今回の契約は、同社株主Seacastle Singapore Pte Ltd.が保有する上場企業を軸に、最大1億米ドル(約150億円)規模のビットコイン購入を目的とした資本戦略で、両社間で合意が成立している。同社はこの戦略のアレンジメントを担い、BandG設立後は資金調達や執行プロセスを推進する予定である。

 同件は現時点で具体的な買付を実行する段階ではなく、契約もクロージング済みではない。あくまで合意段階であり、同社自身がビットコインを直接購入するものでもない。背景としては、同社が2025年6月にカナダ上場のUniversal Digital Inc.と戦略的業務提携に向けた協議を開始した流れにあり、ビットコインを「デジタルゴールド」とする世界的潮流を踏まえた施策である。同社は買付主体となる上場企業の中長期的資産価値向上を目指し、アレンジャーとして積極的にソリューションを提供していく姿勢を示した。

 今後は、BandGを通じたトレジャリー戦略の推進により上場企業がビットコインを中核資産とする財務基盤の構築を支援する。さらに、Seacastle、Soul Ventures、Universal Digitalとの協業でNFTやDeFiなどWeb3領域の事業拡大を進め、アジア・北米・中東市場へ展開を加速する方針だ。同社は株主やステークホルダーと共に、ビットコインを軸とした新たな金融インフラの構築に取り組むとしており、本件が連結業績に与える影響は軽微と説明している。なお、今回の発表は情報開示を目的としたもので、暗号資産の購入や売却を勧誘するものではない。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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