メタプラネット、海外募集による新株式発行価格等が決定、ビットコイン購入に1兆8000億円超を充当

■新株発行価格553円、受渡期日は9月17日に決定

 メタプラネット<3350>(東証スタンダード)は9月10日3時15分、海外募集による新株式発行に関し発行価格等が決定したと発表した。発行新株式数は3億8500万株、発行価格は1株553円であり、発行価格総額は2129億5000万円に達する。払込金額は1株533.39円、総額2053億5500万円で、増加する資本金及び資本準備金はいずれも1026億7757万5000円となる。払込期日は9月16日、受渡期日は9月17日と設定された。なお、当初は5億5500万株を上限とする枠組みが決議されていたが、最終的な申込み株数に基づき3億8500万株の発行で確定した。

 今回の調達によって発行済株式総数は7億5597万4340株から11億4097万4340株に増加する。調達資金の手取概算額は2兆4123億円で、そのうち約1兆8371億円をビットコイン購入に充当し、残り約2041億円をビットコイン・インカム事業に投じる。同社は2024年5月に財務管理の戦略的転換を表明し、円安や実質マイナス金利などの経済環境に対応するため、BTCを主要準備資産と位置付けている。9月1日時点で既に2万枚(時価3220億円)のBTCを保有しており、今回の増資によりさらに保有量を拡大する方針だ。

 同社はまた、BTCオプション取引を活用するビットコイン・インカム事業に資金を振り向ける計画である。2025年12月期第2四半期には同事業で190億円超の売上収益を計上しており、通期で営業利益黒字を見込む。これらの施策を通じて、日本円の価値下落やインフレリスクから隔離された財務基盤を確立し、企業価値の持続的な向上を図る戦略を鮮明にしている。なお、同件はあくまで海外募集に関する公表であり、米国における証券募集を構成するものではないと強調している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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