【マーケットセンサー】金先物高騰で再浮上する「ジパング」テーマ、産金・都市鉱山株に注目

■地政学リスクとドル離れが重なり、安全資産としての金需要が拡大

 金先物価格の上昇を背景に、金関連株への注目が高まっている。金市場を巡っては、宝飾品需要や米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に加え、地政学リスクや中長期的な需給変化が複合的に作用し、構造的な変化が進んでいる。こうした環境変化を受け、国内関連企業の動向が新たな投資テーマとして浮上している。

 地政学面では、ウクライナ情勢やパレスチナ問題を契機とした「有事の金買い」が安全資産需要を押し上げた。ロシアへの経済制裁によりドル資産が凍結され、国際金融システムから排除されたことを受け、各国中央銀行はドル依存を見直し、外貨準備における金保有を拡大している。近年は、仮想通貨業者が準備資産の分散を目的に大量の金を購入したとされ、新たな需要主体の参入も価格押し上げ要因となっている。

■金5000ドル時代を視野に国内産金株が焦点

 こうした環境下、金先物価格が将来的に5000ドル台に到達しても通過点にすぎないとの強気見通しが市場で広がっている。これを受け、金先物関連株への関心が再燃している。日本はかつて「黄金の国ジパング」と称された歴史を持ち、国内金鉱山の採掘に加え、都市鉱山や家庭内に眠る隠れ資産の活用が、新たな成長エンジンとなる可能性がある。年末相場で金価格が一段と上昇すれば、関連セクターの再評価が進む展開も想定される。

 中核銘柄として注目されるのが、世界最高品位の菱刈鉱山で採掘事業を行う住友金属鉱山<5713>(東証プライム)である。これに三井金属<5706>(東証プライム)、三菱マテリアル<5711>(東証プライム)、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)が続く。三井金属は子会社が串木野鉱山で産金活動を継続し、三菱マテリアルは純金積立事業に加え、子会社を通じて世界遺産・佐渡金山の観光事業を展開する。DOWAホールディングスは黒鉱開発のほか、リデュース(再資源化)事業にも注力しており、金価格上昇局面での恩恵が見込まれる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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