売れるネット広告社、暗号資産復旧事業に参入、子会社「ビットコイン・セイヴァー」設立へ

■世界市場580兆円規模、日本でも成長率26%超、復旧・保全ニーズに対応

 売れるネット広告社<9235>(東証グロース)は9月16日8時30分、子会社「ビットコイン・セイヴァー株式会社」を設立し、暗号資産やNFTを対象とした「デジタルアセット・リカバリー事業」に参入すると発表した。同事業は国内上場企業として初めての試み(同社調べ)であり、パスワード紛失や秘密鍵管理の失敗、相続や事業承継に伴う資産移転など、従来の金融システムでは解決困難な課題に対応することを目的とする。事業開始は2025年12月を予定しており、共同出資者には暗号資産復旧の実績を持つ岩田顕斗氏が参画する。

 背景として、暗号資産市場は世界的に拡大を続けており、2024年12月には時価総額が過去最高の3.91兆ドル(約587兆円)に達した。2025年9月時点でも約3.8~3.9兆ドル規模を維持し、日本国内市場も2033年には約3兆6,540億円規模へ拡大する見通しが示されている。これによりデジタル資産の「復旧・保全」需要が急増しており、世界で約370万BTC(約60兆円)がアクセス不能とされる状況が、本事業の潜在市場の大きさを裏付けている。

 新会社は資本金1,000万円で設立され、売れるネット広告社グループが51%、岩田氏が49%を出資する。サービスは24時間体制で相談を受け付け、回収資産の40%を成功報酬とする成果報酬型の料金体系を導入する。今後は法人の資産管理や相続関連にも対象を広げ、AIやセキュリティ分野とのシナジーを追求しつつ、多言語対応やグローバル展開を進める。同社は本事業を将来的にWeb3領域でのユニコーン事業へ育成し、世界市場で数千億円規模の成長を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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