レナサイエンス、サウジアラビア医療研究機関と基本合意、医療AI・長寿臨床で連携強化

ビジネス 万年筆 メモ

■キング・アブドラ国際医療研究センターと研究・事業化で協力

 レナサイエンス<4889>(東証グロース)は10月6日、サウジアラビアの公的医療研究機関「キング・アブドラ国際医療研究センター(KAIMRC)」との間で、PAI-1阻害薬RS5614の臨床開発や老化関連疾患への応用、さらに長寿臨床試験「XPRIZE Healthspan」への共同参加、人工知能医療機器開発などに関する基本合意書を締結したと発表した。同センターはサウジのバイオ・医療分野を支える中核機関であり、今回の連携によりサウジ国内での同社パイプラインの事業化も視野に入れる。

 レナサイエンスは、老化細胞を除去しがん化を促進しない新規低分子医薬品(セノリティックドラッグ)の研究に注力しており、これを活用したプロジェクト「XPRIZE Healthspan」で2025年5月にTOP40入りを果たした。8月には東北大学などと共同でセミファイナル臨床試験を開始し、成績次第で2026年にはファイナリストとして最終試験に進出する見通し。今回の基本合意により、サウジ国内での臨床試験や医療AI機器の開発も連携対象とし、研究・事業両面での国際展開が加速するとしている。

 調印式は10月1日にサウジ・リヤドで行われ、同日に開催された「ライフサイエンス・イノベーション・フォーラム2025」において、代表の宮田敏男氏が登壇し、研究開発や国際展開に関する講演を実施した。今回の合意は「サウジ・ビジョン2030」に基づくヘルスケア改革の一環とも位置づけられ、今後はサウジ政府機関との連携を通じて長期的パートナーシップの構築と実用化の加速を目指す。2026年3月期業績への即時的な影響は見込んでいないが、開示すべき進展があれば適時発表する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  2. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  3. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  4. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  5. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  6. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る