【どう見るこの相場】米株反発でリターン・リバーサル期待:高市トレード再点火へ、主力半導体株に買い戻し機運

■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索

 またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして退く)トレード」なのだろうか?東京市場が3連休中の13日に米国のトランプ大統領が、自信のSNSに「中国については心配ない。すべてうまくいく」と投稿して、ニューヨークダウ工業株30種平均(NYダウ)が、6営業日ぶりに587ドル高と反発した。10日は同大統領が、中国のレアメタルや採掘技術の輸出規制を強化したことに報復して100%の追加関税を発表し、NYダウは878ドル安の急落に見舞われていた。追加関税措置に対する中国の対抗措置表明にビビったのか、これも「トランプ・ディール(取引)」の一環なのかはともかく、マーケットは一安心である。10日に6%超も急続落したフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も、2%超急反発しており、3連休明けの東京市場も、10日に急落して日経平均株価の491円安の足を引っ張ったソフトバンクグループ<9984>(東証プライム)、アドバンテスト<6857>(東証プライム)、東京エレクトロン<8035>(東証プライム)のリターン・リバーサルからスタートすることになりそうだ。

■東京市場、二重の不安要因克服へ、VIX改善で安定ムード広がる

 3連休前の10日の東京市場は、「前面の虎、後門の狼」状態に見舞われていた。「前面の虎」は、公明党の連立政権離脱表明による国内政局不安であり、「後門の虎」は、トランプ大統領の中国への100%の追加関税、米中摩擦激化の再燃懸念である。将来の株価暴落を示唆する指標といわれる恐怖指数(VIX指数)は、10日の米国市場では、21.63と危険水域の20を越え、東京市場はすでに9日に30.13と悪化していた。米国市場のVIX指数は、13日に18.88と危険水域を脱した。

■高市トレードで史上最高値更新、公明党離脱で一時調整

 NYダウの反発で「後門の狼」はやや後退したが、「前面の虎」はなお紆余曲折が不可避である。平均株価は、前週6日に自民党の総裁選挙での高市早苗総裁選出を歓迎する「高市トレード」によっては初めて4万8000円台に乗せ史上最高値を更新し、為替相場も、高市総裁の金融緩和政策の継続、政策金利引き上げの後ずれ期待で1ドル=153円台まで円安・ドル高に進んでいた。ところが10日には491円安の4万8088円と急落し、公明党離脱が伝えられたあとの同日の夜間取引では、日経平均先物価格は、4万5000円台まで突っ込んだ。為替相場も、同日の米国市場で1ドル=151円台と円高・ドル安に振れた。

■公明党離脱で政局流動化も、「高市マジック」に注目集まる

 公明党の連立政権離脱により、10月20日以降に後ずれして召集予定の臨時国会の首班指名選挙で、野党の統一候補一本化交渉が合意に達すれば、高市早苗首相誕生どころか政権交代の可能性さえ取り沙汰されている。「アベノミクス」継承として金融緩和政策は歓迎されたが、少数与党化したにもかかわらず「一強政治」スタイルまで通用すると踏んだことに誤算があったとの指摘もある。「高市トレード」が「高市ショック」に一変するか、それともウルトラCでピンチをチャンスに変える「高市マジック」を繰り出すか臨時国会までが勝負所で、3連休明けのきょう14日以降、マーケットは与野党の表裏の駆け引きに向き合わされることになる。

■「前面の虎」警戒残るも、金先物・円高関連株に買い妙味

 また「後門の狼」についても贅沢をいわせてもらえば、13日のNYダウの反発幅は、10日の下落幅の66%にとどまり、SOXの反発幅も73%となっている。また安全資産といわれる金先物価格は、13日に一時、1トロイオンス=4137.2ドルと3営業日ぶりに史上最高値を更新した。中国という強力な交渉相手もあり、朝令暮改、「マッチ・ポンプ」の「TACO」への警戒は薄れることはないのかもしれない。

 とういことで週明けのマーケットは、「後門の狼」後退を歓迎する「リスクオン」でスタートする一方で、依然として「前面の虎」を懸念する「リスクオフ」も交錯すると想定される。そこで今週の当コラムでは、「リスクオン」と「リスクオフ」の入り混じるなか安全策を採って、今年9月26日付け、10月6日付けの当コラムの焼き直しとなって申訳ないが、金先物関連株と円高メリット株を取り上げることにした。金先物価格は、前述のように13日に史上最高値を更新し、為替相場も、きょう週明けは円安・ドル高に動いているが1ドル=152円台ととどまる。「前面の虎」が、見直しチャンスになる可能性があるかもしれないのである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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