【マーケットセンサー】金価格、国内外で史上最高値を更新、安全資産需要が世界的に拡大

■米中摩擦と政府機関閉鎖で市場不透明感高まる、投資資金が金市場へ

 10月17日、金店頭価格が1グラムあたり2万3254円(田中貴金属工業)となり、国内で初めて2万3000円台を突破した。国際市場でも金先物価格が1トロイオンスあたり4137ドルと史上最高値を更新しており、安全資産としての金への注目が一段と高まっている。背景には、米国経済の不確実性、世界的なリスク回避姿勢、為替動向の三要因がある。

 アメリカでは米中貿易摩擦の再燃と政府機関の一部閉鎖により市場の先行き不透明感が強まり、安全資産への資金流入が加速している。また、地方銀行大手が保有債券評価に問題を抱えているとの報道を受け、再び信用不安が意識されている。加えて、次回FOMCでの利下げ観測が強まり、ドル安が進行。ドル建て金価格が上昇し、さらに円安によって国内小売価格を押し上げる構図となっている。世界的なインフレ懸念や地政学リスクの高まりも現物資産への投資を促しており、トランプ政権下の政策不透明感も追い風となった。

 株式市場では金先物価格の上昇を背景に、産金関連株が総じて高騰している。住友金属鉱山<5713>(東証プライム)は期初予想2800ドルから3070ドルに引き上げた想定金価格を大幅に上回る水準で推移しており、金先物高が業績見通しを押し上げている。

 また、三井金属<5706>(東証プライム)、三菱マテリアル<5711>(東証プライム)、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)も連れ高となり、金価格上昇を追い風に買いが優勢となっている。

 貴金属リサイクル関連では、中外鉱業<1491>(東証スタンダード)、松田産業<7456>(東証プライム)、AREホールディングス<5857>(東証プライム)、JX金属<5016>(東証プライム)などが年初来高値を更新。処理施設の増強投資や再生需要の拡大を背景に、堅調な値動きが続いている。

 さらに、リユース関連のハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)、コメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)、メルカリ<4385>(東証プライム)などにも注目が集まっている。金高騰を背景に貴金属再販需要が拡大し、関連銘柄への資金流入が強まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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