【株式市場】日経平均695円安、3日ぶり大幅反落、米株安と円高でリスク回避強まる

■米銀信用不安や米中摩擦再燃が重し、ドル売り・円買い進行

 10月17日、日経平均株価の大引けは、695円59銭安の4万7582円15銭と3日ぶりに大幅反落した。東証株価指数(TOPIX)も32.98ポイント安の3170.44で取引を終え、主要指数はいずれも下落した。東証プライム市場の出来高は20億9347万株、売買代金は約5兆952億円に達した。70%の銘柄が値下がりし、27%が値上がり。円高基調や週末要因が重なり、投資家のリスク回避姿勢が強まった。

 業種別では33業種のうち7業種が上昇。「その他製品」が首位となり、食料品、水産・農林業、倉庫・運輸関連が続いた。一方、値下がり上位は保険業、銀行業、証券・商品など金融関連が中心だった。ドル・円相場は1ドル=149円台後半で推移。米地銀の信用不安や米中貿易摩擦の再燃、米政府機関閉鎖懸念などを背景にドル売り・円買いが優勢となったことも市場心理を冷やした。

 日経平均のマイナス寄与度では、アドバンテスト<6857>(東証プライム)が167円分の押し下げで首位となり、半導体関連株への売りが指数を大きく下押しした。次いで、ソフトバンクグループ<9984>(東証プライム)が161円、ファーストリテイリング<9983>(東証プライム)が47円のマイナス寄与となり、主力株の下落が日経平均全体の重しとなった。

 一方、値上がり銘柄では、エムアップホールディングス<3661>(東証プライム)が10.51%高で首位となり、業績期待が買いを集めた。次いで、ツガミ<6101>(東証プライム)が7.23%高、三井E&S<7003>(東証プライム)が6.75%高と続き、機械・造船関連への資金流入が目立った。

 また、下落率トップは、Link-Uグループ<4446>(東証プライム)の15.51%安で、業績懸念が売りを誘った。市場全体では円高や米株安の影響を受け、広範囲に調整が進む展開となった。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る