KOA、上期営業利益2.8倍で大幅増益、通期予想を上方修正、AI関連需要と円安が追い風

■国内産業機器とアジアAI向けが好調、上期決算で黒字転換

 KOA<6999>(東証プライム・名証プレミア)は10月23日、2026年3月期第2四半期(中間期)の連結決算を発表した。売上高は346億円(前年同期比8.6%増)、営業利益は13億円(同2.8倍)、経常利益は16億円(前年同期の赤字から黒字転換)、純利益は11億円(同1.7億円増)と大幅な増益となった。円安進行やアジアを中心とするAI関連機器向け需要の伸長、国内産業機器向け回復が寄与した。

 通期予想も上方修正し、売上高を694億円(前回予想比3.3%増)、営業利益を29億8000万円(同75.3%増)、経常利益を31億8000万円(同84.9%増)、純利益を21億5000万円(同93.7%増)とした。従来予想からいずれも大幅な増額で、為替前提を1ドル=147円に見直した。第3四半期以降も需要が堅調に推移すると見込む。

 あわせて発表した「2027中期経営計画」では、資本効率の向上を軸とした「ROIC経営」を掲げた。利益成長と効率化を両立し、2027年度に営業利益率9.3%、ROE6.2%の達成を目指す。株主還元では配当方針を改定し、年間配当の下限を30円、連結配当性向30%前後とする。創業100周年に向け、成長市場への拡販と環境対応を加速する構えである。

■株価はストップ高で年初来高値更新

 24日株価は、ストップ高の1531円まで急騰し、年初来高値を更新した。前日比300円高(24.4%高)。大幅上方修正と株主還元姿勢の明確化も好感され、出来高は113万9500株と急増。テクニカル的にも上値抵抗を一気に突破し、買い優勢の展開となっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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