インスペックが急伸、4億円規模の検査装置大型受注獲得、次世代ディスプレイ・AI半導体向け装置

■生成AI投資追い風に受注拡大へ

 インスペック<6656>(東証スタンダード)は11月14日、ロールtoロール型検査装置の大型受注を獲得したと発表した。海外企業から次世代ディスプレイ向け高密度フレキシブル基板用検査装置を受注したほか、国内企業からも半導体パッケージ基板検査装置などを受注し、総額は約4.0億円に達した。検査性能やサポート体制が評価された結果とする。

 最先端の生成AI半導体分野の投資拡大を追い風に、同社は技術開発と営業強化による受注拡大を図る。売上計上は当期(2026年4月期)および翌期を予定し、当期分は業績予想に織り込み済みである。

■大型受注好感で一時670円に上昇、成長分野評価も割高感意識

 同社の株価は、11月14日13時の大型受注発表を契機に好感が広がり、17日は前日終値582円から一時670円まで上昇するなど買いが優勢となった。次世代ディスプレイやAI半導体向け検査装置の受注獲得は、成長分野での競争力を示す材料として評価されている。ただし、時価総額は約25億円と小型で、自己資本比率24.9%など財務体質には課題が残る。短期的には材料性で上値を試す一方、PER42倍台と割高感も意識されやすく、今後は受注の継続性や収益貢献の具体化が焦点となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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