セブン‐イレブン、自動運転トラックで関東―関西の長距離輸送実証を開始

■使用済み食用油由来の「B5軽油」を初導入、環境配慮型輸送を検証

 セブン&アイホールディングス<3382>(東証プライム)傘下のセブン‐イレブン・ジャパンは12月1日、三井物産<8031>(東証プライム)傘下の三井物産流通グループおよびT2と共同で、コンビニエンスストア・スーパー業界で初となる自動運転トラックを活用した長距離輸送の実証を開始したと発表した。関東―関西間の高速道路一部区間で「セブンプレミアム」の常温商品を輸送し、深刻化するドライバー不足に対応する新たな幹線物流モデルの確立を目指す。T2は2027年度にレベル4自動運転トラックの商用化を計画しており、同実証はその第一段階となる。

 同実証は、T2が商用運行で使用するレベル2自動運転トラックを用い、埼玉県新座市の拠点から兵庫県尼崎市までの区間で計3回実施する。3社は走行データを収集し、長距離運行の実現性、配送時間、運行オペレーションの有効性などを検証する。積載するのは傘やカップみそ汁、ティッシュ類などの常温商品で、MRGが物流統括、T2が技術検証、SEJが商品提供などを担う体制を整えた。

 さらに、地域で回収した使用済み食用油を活用したバイオ燃料「B5軽油」を自動運転トラックに初めて導入し、SEJが推進するサーキュラーエコノミーの取り組みを拡大する。レベル4運行に向けてT2が整備する切替拠点に給油スポットを設置しやすい点を踏まえ、長距離輸送でCO2排出削減効果を検証する。人手不足対策と環境配慮を両立する次世代型物流モデルの実現に向け、3社が共同で検討を進める取り組みである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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