古野電気、日本郵船発注の自動車専用船に避航操船支援システムを先行搭載

■2026年3月竣工予定船で最新の自律航行システムを運用

 古野電気<6814>(東証プライム)は12月3日、日本郵船<9101>(東証プライム)が発注した自動車専用船に、同社が無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」で開発に参画した「避航操船支援システム」が先行搭載されると発表した。該当船は2026年3月の竣工を予定し、船上業務の省力化と安全運航の高度化を目的に、最新の自律航行システムを含むマリンDX機器を多数搭載する。(写真=マリンDX機器を搭載した自動車専用船イメージ)

 自律航行システムには、センサーデータ統合、衝突リスクの算出・表示、最適な避航航路の自動立案・制御といった機能を備えた同社のシステムが採用された。特に、日本海洋科学の行動計画策定ソフトウェア「ARS」と連携し、周囲状況に応じた高度な避航判断を支援する点が特徴である。また、航海用レーダーやECDISなどの航海機器パッケージにも同社製品が搭載され、総合的な安全性向上に寄与する。

 背景には、船舶の大型化や交通量増加により操船負荷が高まる一方、海難事故の多くがヒューマンエラーに起因するという課題がある。同社は「安全安心・快適、人と環境に優しい社会・航海の実現」を掲げ、船員の負担軽減と安全確保を目的に最新技術の導入を進めている。今後も製品開発を通じ、海事産業の持続的発展と航海の安全に貢献するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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