ウインテスト、半導体前工程検査装置事業に参入、成長分野へ事業拡大

■海外協力企業の実績装置を活用し、大阪工場でノックダウン製造

 ウインテスト<6721>(東証スタンダード)は12月26日、取締役会で新事業として半導体の前工程検査装置事業に参入することを決議したと発表した。従来は半導体の後工程検査装置を主力としてきたが、市場規模が比較的限定される中、より汎用性が高く安定性が見込まれる前工程分野へ事業領域を拡大する。前工程はAI関連や民生向けなど幅広い半導体製造で不可欠な工程であり、市場変動の影響を受けにくい点に着目した。

 新事業では、前工程で使用される検査・測定・解析装置の製造・販売を行う。海外の協力企業が先行して実績を持つ装置について、同社大阪工場で製造ライセンスを受けたノックダウン製造を行い、開発費用や立ち上げ期間を大幅に短縮する計画だ。販売先は日本、韓国、台湾、シンガポールのウエーハファウンドリーや一部OSATを想定し、将来的にはインド市場への参入も視野に入れる。初期製品として、金属膜厚測定システム(分光反射・エリプソメトリ系)などを取り扱い、段階的に形状測定システムへと拡充する。

 事業開始は2026年1月14日を予定し、同年6月末にクリーンルームを完成、10月以降に出荷と販売を開始する。クリーンルーム建設費用などとして約2億円、付帯設備に約2000万円を見込む。2025年12月期業績への影響は軽微だが、2026年12月期以降の影響は精査中としており、中長期的な業績寄与を見込む。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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