【編集長の視点】インベスターズクラウドは配当権利落ちでもみ合いも「民泊」関連など成長可能性を再評価して押し目買い妙味

編集長の視点

 インベスターズクラウド<1435>(東マ)は、95円高の3845円と急反発して始まったあと、30円安と伸び悩み前週末25日終値を挟んでもみ合いを続けている。きょう28日が2015年12月期の配当権利落ちとなり、スンナリ権利を落としたが、この落ち後の安値には同社の成長可能性を再評価して直近IPO(新規株式公開)株買いも入っている。今年12月に相次いで外国人旅行者向けの「民泊」関連の新サービスの開始を発表、合計4日間ストップ高した急騰特性の再現期待も高めている。

■2015年12月期業績は大幅続伸し配当も年間15円を予定

 同社株は、今年12月3日に公開価格1870円でIPOされ、3615円で初値をつけ即3700円と買い進まれた。アパート経営プラットフォーム「TATERU」を開発・運用し、アパートオナー向けに土地情報の提供からデザインアパートの企画、施工、賃貸管理までを一貫してワンストップで提供、しかもこれを自社開発した5つのクライドシステムで実現する独自のビジネスモデルを展開しており、業績も高成長するとともに、新興市場のIPO株として配当も予定していることが評価された。

 2015年12月期業績は、売り上げ199億7500万円(前期比36.7%増)、営業利益14億5000万円(同56.8%増)、経常利益14億2900万円(同51.9%増)、純利益8億2900万円(同49.6%増)と大幅続伸が予想され、配当も15円(前期実績14.13円)を予定している。「TAKERU」を通じて約1万1000社の不動産業者とユーザーをマッチング、すでにアパートの累計建設棟数は、1000棟を超えているが、今期の受注棟数は前期比4割増を予想、この新築アパートの引き渡しにより管理棟数も同3割増と見込まれることなどが要因となる。

■「民泊」関連の新サービス発表で4日間もストップ高するなど急騰特性が際立つ

 株価は、IPO時の高人気一巡から上場来安値2588円と調整したが、今年12月7日に共同開発したスマートドアホンを設置したスマートアパートのテスト運用開始を発表してストップ高、さらに12月14日に同社の中古マンションのリノベーションサービス「スマノリ」で空き家を宿泊施設確保が困難な外国人旅行者向けの「民泊」に活用する新サービスを発表して3日連続のストップ高を交えて上場来高値5180円まで急騰した。足元は、上場来安値から同高値までの上昇幅の3分の2押し水準まで突っ込み半値押し水準へリバウンドしており、政府が、今年度補正予算に民泊支援策を盛り込んだことなどテコに成長可能性と急騰特性を再評価し一段の戻りを試そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る