【編集長の視点】オープンドアは反落も相次ぐ海外予約サイトとの連携強化で業績期待が根強く継続

編集長の視点

 オープンドア<3926>(東マ)は、340円安の4540円と急反落して始まっている。同社株は、前日13日に発表した楽天<4755>(東1)が運営する旅行予約サイト「楽天トラベル」との連携開始を材料に急伸し、きょう14日は、日経平均株価が、前日の米国株の急落を受けて665円安と急反落してスタートしていることから目先の利益を確定する売り物が先行している。

 ただ昨年12月17日に新規株式公開(IPO)されたばかりの同社株の下値では、今回の楽天を含めた昨年12月24日に発表のジェイティービー(非上場)などの相次ぐ連携による検索・比較コンテンツの拡大が、今年2月中旬に予定している初決算の今3月期第3四半期(3Q)業績の発表を前に、業績を押し上げるとの期待を高めて直近IPO株買いが根強く続いている。また、日本政府観光局が、1月19日に昨年12月、2015年年間の訪日外客数の発表を予定しており、インバウンド関連株人気の再燃も刺激しそうだ。

■「楽天トラベル」連携で海外ホテルの比較サイト数は65サイトに拡大し日本最大級

 同社は、日本語総合旅行情報サイト「トラベルコちゃん」と海外向け多言語旅行サイト「HotelSauras」を運営している。「トラベルコちゃん」は、旅行会社約300社を取引先に国内ホテル約2万4000件、海外ホテル約40万件、航空会社約500社、海外ツアー約42万プラン、国内ツアー約22万プランなどの検索・比較が可能となっており、同サイトの月間ユニークユーザー数は、昨年10月末現在で前年同月比40.7%増の296万人に達した。

 このため業績も、同サイトを経由して旅行商品を購入した場合の手数料、広告スペースの掲載料などより好調に推移、今3月期業績は、売り上げ24億6700万円(前期比24.0%増)、経常利益8億2300万円(同2.4倍)、純利益5億1100万円(同27.5%増)と大幅増収増益と予想している。これに加えて、ジェイティービー、「楽天トラベル」との相次ぐ連携で、とくに楽天との提携では、新たに海外ホテル比較サービスへの宿泊プランの掲載を開始し、「トラベルちゃん」での検索・比較可能なサイト数は、日本最大級の65サイトに拡大するだけに、この好業績に拍車が掛かることが予想され、今年2月中旬発表の今期3Q業績の動向が注目されている。

■日本政府観光局の12月の推計値発表を受けインバウンド関連株人気再燃も

 株価は、公開価格3820円でIPOされ4710円で初値をつけ5680円高値まで買い進まれ、いったん4630円安値へ調整したが、同安値からジェアイティビーとの連携で上場来高値5890円と再人気化したが、年明け後の世界同時株安の波及で再度、4300円台まで下値を探る展開となり、「楽天トラベル」との連携で5100円まで急反発した。日本政府観光局の12月推計値発表、同社の今期3Q決算開示などをテコにインバウンド関連人気と業績期待を高めて下値買いから上値トライが見込まれる。

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