【編集長の視点】アートグリーンは反落も2ケタ増益業績を見直し下げ過ぎ直近IPO株買いが再燃余地

編集長の視点

 アートグリーン<3419>(名セ)は、30円安の485円と反落して始まっている。きょう18日の東京市場で、日経平均株価が、前週末の世界的な同時株安が響いて、482円安と急続落してスタートしたことから、同社株にも目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ同社株は、昨年12月18日に名古屋証券所セントレックス市場に新規株式公開(IPO)され、初値後の上場来高値664円から昨年末のIPOラッシュのなか人気薄のセントレックス銘柄であることがマイナスに働いて上場来安値444円まで突っ込み底上げ途上にあり、下値には今10月期業績が、2ケタ増益と予想されていることを見直し、下げ過ぎとして直近IPO株買いが続いている。名証銘柄は、全般相場に逆行高特性があることや、同社株の時価総額が5億円強と小規模にとどまることも、買い手掛かり視されている。

■法人贈答用のコチョウランが堅調に推移し種苗販売も寄与

 同社の今10月期業績は、売り上げ18億1200万円(前期比7.4%増)、営業利益8600万円(同46.0%増)、経常利益7800万円(同35.4%増)、純利益5000万円(同11.4%増)と予想されている。コチョウランを生産・販売するフラワービジネス支援事業を主力事業に、コチョウランの種苗を販売するナーセリー事業や、葬祭事業者に切花を販売するフューネラル事業も展開しているが、法人贈答用のコチョウランが堅調に推移していることが、好業績要因となっている。とくにフラワービジネス支援事業では、上場会社や大手企業のグループ内に慶弔関連の生花発注を取り扱う事業部門を設け、同社が、受注品の仕入れから配送までのすべての業務を代行する事業モデルとしていることなどが寄与する。また、主要な生花市場で直接セリに参加できる買参権を所有し、生花流通に関して一括対応し、生産者、流通業者、小売業者のすべてにメリットをもたらす仕組みを構築していることも、背景となっている。

■PERは10倍台と割安で相場格言通りに「半値戻しは全値戻し」を目指す

 株価は、公開価格420円でIPOされ、資金吸収額が1億円弱と小規模にとどまることから614円で初値をつけ上場来高値664円まで買い進まれた。最高値後は、上場来安値444円へ突っ込んだが、下げ過ぎとして前週にはこの調整幅の半値戻し水準の500円台央までリバウンドした。PERは、10倍ソコソコと割安であり、「半値戻しは全値戻し」の相場格言通りに上場来高値奪回から一段の上値追いが有力となる。(本紙編集長・浅妻昭治)

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