【株式評論家の視点】エスプールの今期は中期経営計画2期目、今期営業利益4.6倍、13期ぶり最高更新

株式評論家の視点

 エスプール<2471>(JQ・100株)は、人材派遣・人材アウトソーシング、ロジスティクスアウトソーシング、障がい者雇用支援サービス、フィールドマーケティング、マーチャンダイジングサービス、顧問派遣を行っている。今2016年11月期は、前15年11月期からスタートさせた中期経営計画の2期目を迎える。現中期経営計画では、外部環境の変化に対応し、継続的に成長できる経営基盤を構築することを目標としているが、今期においては、継続的な収益の確保が期待できるストック型サービスの比率を高めるとともに、低収益事業については、収益構造の抜本的な改善を図る方針。

 コールセンター業務において、顧客満足度、取引継続率の高いグループ型派遣の拡大に注力。新規出店はドミナント戦略を推進(人材ニーズの高い地域に第2支店を展開)継続。新規店頭販売支援業務(携帯販売支援)においては、携帯販売支援業務の経験を活かし、店頭販売支援業務を開始・家電販売支援業務の開拓に注力。請負化を進め長期安定受注を目指す。その他(収益力維持・向上)において、利益率の高い人材紹介サービスの強化・業務効率化によるローコストオペレーションの推進を図る。

 前15年11月期業績実績は、売上高が72億6700万円(前の期比10.0%増)、営業利益が5900万円(同71.3%減)、経常利益が4900万円(同74.2%減)、最終損益が6800万円の赤字(同1億6500万円の黒字)に着地。

 今16年11月期業績予想は、売上高が82億2000万円(前期比13.1%増)、営業利益が2億7000万円(同4.6倍)、経常利益が2億5800万円(同5.3倍)、最終損益が1億8300万円の黒字(同6800万円の赤字)を見込んでいる。年間配当は期末一括10円継続を予定している。

 株価は、昨年5月12日につけた昨年来の高値1350円から1月18日に昨年来の安値641円と52.5%調整。下値モミ合いとなっている。前期業績実績は、既存事業が概ね好調に推移し売上高は7期ぶりに過去最高を更新したものの、スマートメーター設置業務の赤字が大きく減益となったが、今期業績予想は営業利益が13期ぶりに過去最高益更新と急回復が見込まれている。期待先行ながら今期予想PER10倍台と割安感があり、下値が固まれば、リバウンドも見込まれそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る