インフォコムの第3四半期業績は、前期に譲渡した子会社の影響もあり減収だが、営業・経常利益は過去最高となった

■事業構造改革費用等を特別損失として29億16百万円計上

 インフォコム<4348>(JQS)の16年3月期第3四半期業績は、前期に譲渡した子会社の影響もあり減収となったものの、営業利益、経常利益は過去最高となった。

 16年3月期第3四半期連結業績は、売上高277億74百万円(前年同期比1.2%減)、営業利益20億81百万円(同110.3%増)、経常利益21億34百万円(同107.6%増)、純利益△6億73百万円(前年同期3億76百万円)であった。

 最終利益については、自社保有のデータセンターを利用したサービス提供から今後は、業務提携先データセンターの利用やクラウドサービスなどを活用するために、事業構造改革費用等を特別損失として29億16百万円計上したことの影響による。

 ITサービス・セグメントは、ヘルスケア事業の業績が回復するとともに、企業向けも含めた売上高の構成が変わり、収益性が改善した。一方、前期の第4四半期に実施した連結子会社の譲渡が売上高減少に影響した。その結果、売上高は153億95百万円(同9.0%減)となったが、営業利益は7億27百万円(同181.3%増)と大きく回復した。

 ネットビジネス・セグメントは、売上高123億79百万円(同10.7%増)、営業利益13億53百万円(同85.2%増)2ケタ増収大幅増益であった。主力の電子書籍配信サービスの成長戦略を進めたことで、売上高は前年同期に比べ20%を超える成長を達成した。

 自社保有のデータセンターから業務提携先データセンターの利用やクラウドサービスを活用することを決定し、事業構造改革費用が先行することから、第3四半期の最終利益は赤字となったが、営業利益、経常利益が過去最高を達成しているように、事業は好調に推移している。そのため、通期予想は当初予想を据え置いている。

 16年3月期連結業績予想は、売上高430億円(前期比6.7%増)、営業利益44億円(同22.0%増)、経常利益44億円(同19.2%増)、純利益8億50百万円(同60.9%減)と売上高、営業利益、経常利益共に過去最高を見込んでいる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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