【話題株】日本通信やIIJがそろって反発、「LINE」のMVNO事業参入表明で競争激化懸念残る

話題株

 スマートフォンの通信料金などを低額で提供する「MVNO」(仮想移動体通信事業者)事業を展開する日本通信<9424>(東1・売買単位100株)インターネットイニシアティブ(IIJ)<3774>(東1・売買単位100株)フリービット<3843>(東マ・売買単位100株)が28日はそろって反発した。

 これらの銘柄は前売買日の25日、無料対話アプリ「LINE」(ライン)を運営するLINE(非上場)のMVNO事業参入の発表により、競争激化の懸念から軒並み下押し、日本通信とフリービットは11%安、IIJは3%安となった。この懸念が消化されたかどうかは、まだ即断できないが、一両日のうちにかなりの程度、見極めがつくとして注目する様子はある。

 見極めをつける段取りとしては、まず3月期末配当に絡む動きが挙げられるという。28日は3月期末配当を確保するための買い付け期限(権利付最終日)。このため値上がりしても不自然ではない日になる、しかし、日本通信は無配の見通しのため、3銘柄のうち日本通信については競争激化懸念の後退が最も早い可能性があるという。この意味では、ほかの2銘柄については、29日が配当の権利落ち日(売却してもよい日)のため、これを通過しなければ即断できないことになる。

 次はテクニカル判断のひとつとして、25日移動平均との関係が挙げられるという。3銘柄のうち日本通信は25日の下げによって25日移動平均を割り込んでしまったため、まずは2この移動平均を奪回することが出直り相場の要件といえる。一方、IIJは28日にこの移動平均を回復し、フリービットは割らずに反発した。このため相場の地合いに底堅さがあり、権利落ち日を通過してもこの移動平均を上回っていれば、競争激化の懸念はほぼ織り込まれたと見ていいとの見方が出ている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る