【編集長の視点】チエルは最安値更新も初決算発表を先取りして下げ過ぎ直近IPO株買いが再燃余地

編集長の視点

 チエル<3933>(JQS)は、111円安の1490円と4営業日続落して始まり、今年4月11日につけた上場来安値1600円を下抜いている。きょう18日の日経株価が、為替相場の1ドル=108円台前半への円高・ドル安や、熊本県を中心に群発している大地震が響いて593円安と急続落してスタートしていることから、同社株にもリスク回避売りが続いている。ただ、同社は、今年3月22日に新規株式公開(IPO)され初決算となる2016年3月期業績の発表を5月中旬に控えており、下値には同業績の2ケタ増益予想を見直し下げ過ぎ訂正の直近IPO株買いが再燃する展開も想定される。今年5月18日から開催予定の「第7回教育ITソリューションEXPO」に新製品を含め同社最大規模の出展をすることも、続く2017年3月期業績への期待を高めよう。

■「アクティブラーニング」ニーズが強く学校教育ICT事業が好展開

 同社の2016年3月期業績は、IPO時に売り上げ16億9000万円(前期比8.6%増)、営業利益1億8000万円(同10.9%増)、経常利益1億8000万円(同11.9%増)、純利益1億1600万円(同26.7%増)と予想された。学校教育の授業や講義、教材にICT(情報通信技術)を融合させる学校教育ICT事業のトップとして、クラウド型教材配信プラットフォーム「CHIeru.net」や授業支援システム「Calabo LX」などへ教育現場からの引き合いが増加し、パソコンからタブレットへデバイスが移行して双方向型の授業が推進されていることに対しては、タブレット対応教務支援システム「らくらく先生スイート」や「フラッシュ型教材」シリーズなどを相次いで投入したことなどが寄与するもので、IPO関連費用の負担増などを吸収して2ケタ増益となる。

 続く2017年3月期業績も、2013年6月に閣議決定された「第2期教育振興基本計画」に基づく、大学では学生が主体的に学ぶ「アクティブラーニング」、小学校・中学校でも課題解決型授業が推進されICT教育のニーズは高まっており、この好事業環境下、続伸が予想され、今年5月中旬の決算発表に注目が集まることになる。

■PERは20倍と既上場の類似株より相対的に割安でまず初値奪回へ底上げ

 株価は、公開価格810円に対してIPO初日は買い気配値を切り上げたまま推移し、2日目に2151円で初値をつけ即ストップ高、3日目も連続ストップ高して上場来高値3155円まで買い上げられたが、この高人気の反動で今度はストップ安、全般相場の続落とともに1600円安値まで調整、底もみを続けてきた。PERは20倍台と既上場のネット系の類似外国語学習株に比べても割り負けており、初値抜けから上場来高値に向かう底上げに再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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