【話題株】CYBERDYNEが社債を繰り上げ償還し株式転換による株数増加が終息、「転換価格の120%以上」となり償還権利が発生

CYBERDYNE

 着用型リハビリロボなどのCYBERDYNE(サイバーダイン)<7779>(東マ・売買単位100株)は4月22日、2014年12月に発行した2017年満期のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(以下「社債」)に繰上げ償還する権利が発生したため、残存額182億4000万円(額面)を額面金額で全額繰上げ償還すると発表した。

 発行条件のひとつとして、株価の終値が20連続取引日にわたり転換価格の120%以上であった場合、2016年3月11日以降、残存する本社債の全部(一部は不可)を100%で発行側が繰上償還できるという「120%コールオプション条項」があり、これが充足されたという。

 発行時の「社債発行に関するQ&A」を見ると、額面総額は200億円で、払込金額は額面の102.0%。その後、株式への転換が一部進み、直近の発表では、16年4月21日現在の残存額は182億4000万円(額面)、繰上げ償還期日は16年6月6日、繰上償還金額は「本社債の額面金額の100%」。会社側は償還期日に残存額を投資家に返却することになるが、社債の発行当初から付与されていた選択肢(オプション条項)であり、会社側にとって準備はできている条項といえる。満期まで発行し続けるよりも有利な「出口」になると見られている。

 また、同社の株式に注目する投資家にとっては、株式転換によって発行済み株式総数が増える事態が終息することになり、需給面での不安にピリオドが打てる。株価は4月22日に一時2621円まで上げ、株式分割を考慮したあとの上場来高値に進んだ。

 17年3月期は完全黒字化の見通しで、3月決算の発表は5月13日の予定。17年3月期の見通しに期待が強まる展開が予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る