【業績でみる株価】サンコーテクノの17年3月期は増収増益、連続増配,EPSも100円台で690円前後に割安感顕著

業績でみる株価

 サンコーテクノ<3435>(東1・100株)の2016年3月期は減収減益だったが、17年3月期は売上及び利益とも回復に転じ、配当は連続増配の年20円(期末一括)とする。予想EPSは108.1円と100円台を回復、株価690円前後は割安感強く中期好買い場といえる。

 16年3月期からセグメント区分を従来の、「ファスニング事業」、「リニューアル事業」、「センサー事業」を、「ファスニング事業」と、「機能材事業」の2つに変更した。営業体制強化と事務作業集約化で収益のアップを図るため。16年3月期の売上は、「あと施工アンカー」をはじめとする建設関連製品が約7割を占めていることから建設業界の人手不足による着工の遅れ、太陽光発電市場の縮小の影響で「ファスニング事業」が7.8%減少した。「機能材事業」は電子基板関連やアルコール測定器などの伸びで2.9%減収にとどまった。

 17年3月期はオリンピック関連事業や震災復興事業、維持保全工事の拡大など引き続き好環境にあり、営業強化と効率化で前期を底に業績は再び向上を目指す。今期売上は5.1%増の175億円、営業利益4.6%増の14億円、純益8.6%増の8億8000万円の見通し。

 今後、オリンピック関連事業や震災対応の補強工事、東日本・九州震災の復興関連需要が見込まれ事業環境は好い。今後も売上伸長率5%、営業利益率8%を目指している。前期の3円増配に続いて今期も2円増配の年20配当とするが、こうした業績に対する自信の現れといえる。

 利回り2.9%、PER6.3倍は割安感が強い。15年1月の1830円から週足チャートは右肩下がり継続だが、日足では去る4月13日の667円で底打ちし反発に転じている。日本列島強靭化計画のテーマ性には変わりはない。15年高値からの下げに対する半値戻し1250円前後は早そうだ。700円以下は仕込み場といえる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る