【業績でみる株価】スターティアは「営業戦略転換」を強力推進中、今期は経費先行で減益だが来期に期待、株価は底打ち確認

 スターティア<3393>(東1・100株)の2017年3月期は、『営業戦略転換』を進めていることによるコスト負担で2ケタ減益の見通し。しかし、配当については昨年10月1日付で株式2分割を実施していることから今期年9円は実質年18円で増配となる。株価は今年2月の450円をボトムに500~600円でモミ合い下値を固めている。

 従来、事業区分を、「ウェブソリューション関連事業」、「ネットワークソリューション関連事業」、「ビジネスソリューション」、「その他事業」という4つの区分だったが、17年3月期から、(1)デジタルマーケティング関連事業、(2)ITインフラ関連事業、(3)その他事業、の3つに変更している。顧客視点に立脚した組織体制へ移行し顧客ニーズに即したソリューションを提供、顧客の期待するデジタルマーケティング関連サービス、クラウド関連サービスの開発を進めることで顧客ニーズに応えていく。

 「デジタルマーケティング関連事業」においては、印刷会社、制作会社、広告会社といったクリエイティブ企業に対し設備導入を進めることと並行して、今後はクリエイティブ企業をパートナーとし、一般企業に対しても導入を進めていく。「ITインフラ関連事業」においては、顧客にとって望ましい社内営業体制として専任担当制へ移行、顧客の囲い込み戦略強化を図っている。

 今期は営業強化のための教育研修費用、「カスタマー1st」構築のためのコスト等の負担が先行する。今期売上は6.8%増の108億6000万円、営業利益17.0%減の4億1800万円、純益21.0%減の2億円、EPS20.0円の見通し。

 電子ブック、ITネットワーク環境からファシリティまでオフィスノトータルコンサルティングとして今後も堅調な発展が期待される。とくに、営業戦略転換による来期からの業績に期待できる。

 今期が減益だけに直ちに上値を大きく追うことは難しそうだ。一方、2月の安値450円に対し4月の451円でダブル底を形成し下値は確認している。営業戦略転換に期待して中期での投資に妙味がありそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る