【編集長の視点】ブラスは上場来安値から4連騰、新店舗オープンを先取りし最高業績も見直し割安株買いが増勢

 ブラス<2424>(東マ・名セ)は、寄り付き23円安から切り返し23円高の2646円と4営業日続伸し、今年5月27日に顔合わせした上場来安値2500円からの底上げを加速させている。今年6月に同社の16店目となる結婚式場「ミエルココン」が三重県津市にオープンされることを先取りし、さらに今7月期純利益が、2期ぶりに過去最高更新と予想されていることも見直し内需関連の割安株買いが増勢となっている。今年3月の新規株式公開(IPO)とともに開示した今期第2四半期(2Q)累計業績の通期業績対比の利益進捗率が、目安の50%を上回る60%超で着地したことも業績上ぶれ期待を高め買い手掛かりとなっている。

■3月の四日市店に続き津店を開店し挙式・披露宴の施行組数が増加

 同社の今7月期業績は、売り上げ71億5900万円(前期比16.3%増)、営業利益7億2100万円(同56.1%増)、経常利益6億7200万円(同54.8%増)、純利益4億400万円(同53.0%増)と予想され、経常利益、純利益はそれぞれ2期ぶりに過去最高を更新する。同社は、愛知県、岐阜県、三重県の東海3県と静岡県に完全貸切型のゲストハウスタイプの結婚式場15店舗を運営し、全店舗を「1チャペル・1パーティー会場・1キッチン」としてホームパーティー空間を提供するとともに、1人のウエディングプランナーが、事前打ち合わせから結婚式当日の対応までを担当する独自のビジネスモデルを展開しており、店舗拡大に伴う挙式・披露宴施行組数の増加、稼働率の向上、挙式単価のアップなどが好業績要因となっている。

 新店舗のオープンは、今期、来期と2店舗を計画、今期は、今年3月に三重県四日市市に「ミエルシトロン」を開店したあと、今年6月に同津市に「ミエルココン」を予定、来期は大阪府大阪市に関西エリアへの初出店と静岡県静岡市への出店を予定している。

■値幅・日柄調整は十分でPER8倍台の超割安修正で底上げを加速

 株価は、公開価格4370円でIPOされ、4650円で初値をつけ、即ストップ高して上場来高値5350円まで買い上げられる高人気となったが、IPO人気一巡後は地相場を探る展開が続き、4月以降は全般相場の記録的な続落も逆風になって上場来安値2500円まで調整した。最高値から5割安、公開価格から4割安と値幅調整は十分で、日柄調整も2カ月を経過、PERも8倍台と下げ過ぎを示唆しており、底上げ加速となろう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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