【どう見るこの相場】材料難・薄商いで膠着感の強い展開

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■相場見通し

 10月3日の日本株は、前週末9月30日の米国株の上昇を受けて反発スタートだが、全体として材料難・薄商いの中で膠着感の強い展開となりそうだ。

 日銀の新たな金融政策に対する懐疑感、ドイツ銀行に端を発した金融不安への警戒感、新たに浮上してきた中国リスクに加えて、週末7日には米9月雇用統計を控えている。米FRB(連邦準備制度理事会)の12月利上げを予想する見方が優勢とはいえ、依然として米金利が上昇する気配は見えず、米9月雇用統計がよほど強い数字でない限り、日米金利差拡大によるドル高・円安進行というシナリオも描き難いだろう。

 また10月末から主要企業の7~9月期業績発表が始まる。電機・精密セクターでは1ドル=110円を前提としている企業が多く、円高による下振れ懸念を織り込んだとは言えない状況だけに注意が必要だ。そして11月8日には今年最大の政治イベントである米大統領選挙が控えている。機関投資家が「見極めたい」と称する懸念材料が山積状態であり、日銀のETF買いで下値は限定的でも、当面は材料難・薄商いの中で膠着感の強い展開となりそうだ。

 こうした状況だけに、AI関連、自動運転関連、フィンテック関連、バイオ関連といったテーマ株に加えて、高水準の設備投資が予想される半導体・液晶製造装置関連株、為替影響を受けにくい内需好業績株などに注目したい。

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