アールテック・ウエノ 第2四半期は米国向けの納品の一部が第3四半期会計期間となったこと等から減収

■利益面については、研究開発費の大幅増加により減益となる

 創薬ベンチャーのアールテック・ウエノ<4573>(JQS)は12日、今期15年3月期第2四半期業績を発表した。

 第2四半期の売上高は、国内ではAMITIZA(R)カプセルの販売が堅調に推移しているものの、米国向けの納品の一部が第3四半期会計期間となったことに加え、米国向けレスキュラ(R)点眼液の出荷が無かったこと等から減収となった。

 利益については、減収に加え、網膜色素変性に対する第3相臨床試験や重症ドライアイに対する第1/2相臨床試験が順調に進んでいることに加え、アトピー性皮膚炎や乾癬等の皮膚疾患に対する第1相臨床試験を開始したこと等により、研究開発費が9億02百万円(同39.4%増)となったため減益となった。

 第2四半期業績は、売上高27億28百万円(前年同期比2.4%減)、営業利益4億11百万円(同42.3%減)、経常利益4億62百万円(同38.8%減)、純利益3億56百万円(同33.3%減)となった。

 同社代表取締役社長 真島幸彦氏は、第2四半期業績について、「当第2四半期においては、AMITIZA(R)カプセルの納品の一部が第3四半期に計上となったことや、研究開発費が増加したために前期と比べ減収減益となっておりますが、業績は想定どおりに推移しており、通期の業績予想に変更はありません。
研究開発については、米国で第1/2 相臨床試験を行っておりましたドライアイ治療薬(開発コード:RU-101)の結果が出ており、RU-101点眼開始12週後ではプラセボとの有意差がみられなかったものの、第4週、第8週後の重症ドライアイ患者への投与については顕著に改善がみられました。今後は重症なドライアイ患者を対象に、適切な点眼回数や濃度の検討など、ライセンスアウトも視野に入れ、更なる開発を進める予定です。
また、当社の注力するアンメット・メディカル・ニーズ領域において、アトピー性皮膚炎や乾癬等を対象として、新規作用機序の炎症性疾患治療薬(RTU-1096)の第1相臨床試験を開始しました。これらの疾患の治療は、主にステロイド等の軟膏が用いられており、長期間投与による副作用の懸念や毎日塗布する必要があるなど、患者様の治療への負担が大きかったアトピー性皮膚炎等を対象疾患としております。RTU-096は経口剤での開発を予定しており、患者様やご家族の負担軽減につながることも期待されると考えております。
今後も安定的に既存製品を供給しつつ、アンメット・メディカル・ニーズ対応やオーファンドラッグを積極的に開発し、社会に貢献していきたいと考えております。」と語っている。

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