【業績でみる株価】東京インキは07年来の高値圏、17年3月期通期利益予想は増額の可能性

 東京インキ<4635>(東2)に注目したい。印刷インキの中堅メーカーで、樹脂着色剤などの化成品も展開している。17年3月期第3四半期累計連結業績は大幅増益だった。通期利益予想は増額の可能性が高いだろう。株価は急伸して07年来の高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

 2月8日発表した17年3月期第3四半期累計(4~12月)連結業績は、売上高が前年同期比6.4%減の332億23百万円だが、営業利益が同86.0%増の10億09百万円、経常利益が同71.1%増の12億33百万円、そして純利益が同81.6%増の8億05百万円だった。

 オフセットインキの市場縮小などで減収だが、インキ事業におけるコスト削減効果、化成品事業におけるプロダクトミックス改善効果、加工品事業におけるコスト改善効果などで大幅増益だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比2.1%減の452億円、営業利益が同87.5%増の11億円、経常利益が同62.6%増の12億60百万円、純利益が同2.5倍の8億百万円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.5%、営業利益が91.7%、経常利益が97.9%、純利益が100.6%で、利益はほぼ達成している。通期利益予想は増額の可能性が高いだろう。

 株価は昨年来高値更新の展開だ。2月8日には第3四半期累計の大幅増益を好感して、07年来の高値圏となる337円まで急伸する場面があった。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

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