【編集長の視点】IBJは株式分割・期末増配・3Q好決算などの好材料が揃って急反発

編集長の視点

IBJ<6071>(JQS)は、寄り付きの買い気配から136円高の1536円まで買い進まれて急反発し、10月15日につけた株式分割権利落ち後安値1301円からの底上げを鮮明化している。前週末14日大引け後に今12月期第3四半期(3Q)決算とともに、株式分割、期末配当の増配、株主優待制度の拡充などの株主還元策を発表、3Q業績自体も、大きく伸び今年11月6日に上方修正した12月通期業績に対して順調な利益進捗率を示したことを評価して買い再燃となっている。今年3月31日を基準日に実施した前回の株式分割(1対3)では、株価が、同じく増配も伴い上場来高値6120円まで2.1倍化、この急騰実績の再現思惑も高めている。

■3Q利益は上方修正した12月通期業績対比で順調な進捗率

株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げることにより同社株式の流動性を向上させ投資家層を拡充させることを目的にしており、12月31日を基準日に1株を2株に分割する。また期末配当は、未定としていたが、25円(前期実績50円)として実施、株式分割権利落ちを勘案すると実質で8.34円の増配となる。

一方、3Q業績は、前年同期比28.9%増収、47.3%経常増益、54.2%純益増益と大きく伸び、12月通期業績対比の利益進捗率は、75~76%と目安の75%をクリアした。関西の主力店舗として心斎橋店を、都内には直営イベント会場をそれぞれオープン、海外展開の第1弾として台湾で初めて日本式のお見合いパーティを開催、婚活登録会員数、成婚数とも順調に増加しており、メディア部門、サービス部門とも堅調に推移していることなどが要因となった。

12月通期業績は、11月6日の上方修正値を据え置き、売り上げ32億3700万円(前期比25.8%増)、経常利益6億1100万円(同36.4%増)、純利益3億9600万円(同47.1%増)と予想、連続の過去最高業績更新となる。

■前回の株式分割時の2.1倍化の急騰再現思惑を強め底上げ加速も

株価は、前回の株式分割の権利取りでつけた上場来高値から5290円で権利を落とし、権利落ち高値2498円から同安値まで1200円安、今期業績の上方修正にも反応は限定的で25日移動平均線を出没する動きを続けてきた。PER評価では割高となるが、前回の株式分割時の2.1倍化の急騰再現期待も高め底上げ加速が見込まれる。(本紙編集長・浅妻昭治)

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