【狙い場・買い場】日本精鉱は今3月期を上方修正、利回り2.9%

狙い場・買い場

日本精鉱<5729>(東2)は341円と続伸している。ミニゴールデンクロスを示現。好業績が確認されたスマートフォン関連の出遅れ低位株として注目したい。

同社は、アンチモン事業と金属粉末事業を行っている。アンチモン事業では、合成樹脂製品に添加される難燃助剤およびポリエステルの重合触媒用として使用される三酸化アンチモンのほか、ブレーキの減摩材として使われる三硫化アンチモンやガラスの消泡剤用のアンチモン酸ソーダ等を製造、販売している。

金属粉末事業では、連結子会社の日本アトマイズ加工(株)が、銅を中心とするIT関連電子部品用など非鉄・貴金属・鉄系合金微粉、並びに、精密モーター軸受用非鉄金属粉などを「水アトマイズ法」によって製造し、販売している。

4日に発表した2015年3月期・第3四半期業績は、売上高が97億0900万円(前年同期比7.9%増)、営業利益が6億9200万円(同25.4%増)、経常利益が7億1200万円(同31.2%増)、純利益が4億5000万円(同36.7%増)に着地。

アンチモン事業は、自動車部品や家電製品向け販売などが堅調であったことと中国法人での販売が寄与。金属粉末事業は、電子部品向け金属粉が好調なスマートフォン関連需要に支えられたほか、自動車部品向けが主用途である粉末冶金向け金属粉についても、自動車部品向けに加え、情報機器及びOA関連機器向け需要の復調し好調に推移。

第3四半期業績の好調を踏まえ通期業績予想は、売上高が従来予想の126億円から128億円(前期比6.2%増)、営業利益が同7億1000万円から8億4000万円(同25.0%増)、経常利益が同6億9000万円から8億5000万円(同30.0%増)、純利益が同4億円から5億3000万円(同33.8%増)に上方修正した。年間配当は10円(第2四半期末5円、期末5円)を予定している。

株価は、昨年7月18日につけた昨年来の高値403円から同10月17日安値297円まで調整。330円を軸としたモミ合い上放れ方向となっている。今期予想PER8倍台と割安感があるほか、配当利回り2.9%と利回り妙味も増すことも下支えしており、スマートフォン関連の出遅れ銘柄として水準訂正に進むか注目されそうだ。(N)

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